ふしぎ文学館
まぼろし綺譚

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784882932369
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

今日泊亜蘭は、まだ日本に本格的なSF作家がいなかった昭和37年、壮大なスケールの傑作長篇「光の塔」を発表した日本SFの先駆者である。その独創的な作品群はSFファンのみならず幻想小説の分野からも高い評価を受けている。本書は、奇想天外な方法で連続殺人を犯す怪人と刑事との息詰まる攻防を描いたSFミステリ「死を蒔く男」、昭和33年の直木賞候補となった風刺劇「河太郎帰化」、著者独自の世界を形成する和風ファンタジーの傑作「滝川鐘音無」「新版黄鳥墳」など、まぼろしの彼方から甦った珠玉の名品12篇を一挙に収録。

著者等紹介

今日泊亜蘭[キョウドマリアラン]
1912(大正元)年、東京都に生まれる。上智大学外国語学部、アテネ・フランセなどで諸外国語を学ぶ。アテネ・フランセ時代の同窓生には後に作家となる日影丈吉がいた。戦後は米軍の通訳を務めた後、「文芸首都」「歴程」の同人となり作家活動に入る。57年、探偵作家によるSF同人グループ“おめがクラブ”に参加、翌年には日本初のアマチュアSF同人グループ「宇宙塵」に客員待遇で招かれて参加。62年、同誌に発表した侵略テーマの長篇『刈り得ざる種』を加筆改題し『光の塔』として出版。日本人作家によるSF長篇の第一号であった。以後、寡作ながら質の高い作品を次々と発表。91年、『光の塔』の続編に当たる大長篇SF『我が月は緑』を刊行。その後は、言語学の研究に没頭し、創作は発表していない
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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_kragen_

1
SFマガジンデビュー以前の前半は洒落た変格ミステリ集。海野十三テイストのSF「東京湾地下街」等が意外に面白く、海野と現代SFを繋ぐミッシングリンクのように感じられて妄想が膨らむ。1980年頃に書かれた後半は融通無碍。作者の投影、過去の根津、戦前浪漫。浮世離れこそSFの粋。もっと書いて欲しかった2014/09/30

脂肪分

1
恩返し多め。2010/01/04

ヤボテン

1
クラシック。”幻想と浪漫と”と章建てされた第三部がいちばん好み。特に『新版黄鳥墳』が物語としてはベタなんだけどいい。2012/05/17

おひゃべりのナオ@【花飛】ヤオイは三月の異名にあらず

0
縹渺譚が入っていない2012/10/06

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