内容説明
アメリカ19世紀後半、開拓時代をたくましく生きたローラとその家族の物語が、21世紀の現代に、鮮やかに甦る。
著者等紹介
ワイルダー,ローラ・インガルス[ワイルダー,ローラインガルス][Wilder,Laura Ingalls]
1867年ウィスコンシン州生まれ。12歳のころ、インガルス一家はサウス・ダコタ州に移住。15歳で教員試験に合格し、16歳になると開拓小屋の学校で教える。18歳で結婚、農家の主婦の生活が始まり、翌年に長女ローズが生まれる。27歳の時に永住の地となるミズーリ州へ移り住み、少しずつ豊かな安定した生活を築く。1932年に、「大草原の小さな家」シリーズの第1冊目である『大きな森の小さな家』(Little House in the Big Woods)を出版。その後、「大草原の小さな家」シリーズは評価を得て、9冊の作品を残す。90歳で静かに息を引き取った
足沢良子[タルサワヨシコ]
翻訳家、作家。1927年(昭和2年)、東京に生まれる。英米児童文学の翻訳や、ノンフィクションを手がける
むかいながまさ[ムカイナガマサ]
1941年神奈川県鎌倉に生まれる。上智大学卒業後、出版社を経て、画家になる
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感想・レビュー
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むつこ
21
子供の頃に観ていたTVドラマ、小説として、この年齢で読むことになるとは思わなかった。電気がなければ生きていけない現代人に忘れてはならない自然との共存を教えてくれている。人間が生きる(食べる)ために狩る動物、厳しい寒さに耐えるための過ごし方、夕食後の家族とのだんらんの温かさ。当時を生きている人には当たり前の生活、今の私たちには過ごせないだろう開拓村のこのストーリーはどのように展開していくのだろう。シリーズ第1弾。2015/03/24
カタコッタ
15
たくましい父さんと、働き者で美しい母さんのもと、5歳のローラが生き生きと描かれます。生活に必要なものを手作りし、野生の動物と共存し、クリスマスやダンスを楽しむ豊かな生活。著者の娘ローズの勧めにより書かれた本ですが、きっと昔話として聞かされた母の語りが相当楽しかったのでしょう。開拓時代の精神は凄いものがあります。『森の中のシカ』感動のあまり泣けました。これが自然と共存するという事かと。2023/09/22
葉子
10
インガルス一家は裕福なわけではないけれど自分たちで工夫して生活を豊かにしていてすごく素敵。例えば、冬の牛乳で作るバターは白っぽくて綺麗ではないので人参を摩り下ろした汁を混ぜて美しい黄色にしたり、バターを型でくり抜いて薔薇の形にしたり。少しのもの、必要十分なものを大切にしていた時代のほうが今の物が溢れた時代よりも豊かに感じる。それって無い物ねだりなのだろうか。でもやっぱり、月夜の美しい動物たちに心を動かされて仕留められなかった父さんがいる、おおらかで自然と人間が共存していた時代が羨ましい。2023/07/28
mabel
6
ずっと気になっていた「大草原の小さな家」シリーズ、ついに1冊目。1870年代、開拓時代のアメリカ北部、5歳のローラの1年間。豊かだけれど厳しい自然、愛に満ちた一家の暮らし。ごはんがとても美味しそうな。。。2016/11/19
てり
2
小さな家シリーズの第一巻、ちゃんと読んだことが無かったので手に取る。南北戦争後、アメリカ西部開拓のお話。強くて優しくて頼りがいのあるたくましい父さんの存在感がすごい。これがアメリカの理想の父親像なのかもしれない。2022/04/11