出版社内容情報
僧侶にして絶叫歌人である著者が、青春と死、短歌、故郷などを軸に、いまなお輝きを失わない寺山修司の本質に鋭く迫る。併せて夭折した歌人たちと短歌を通して語り合う。臓器移植論など<人にとって「死」とは何か?>を真摯に問い、著者独自の人生論・死生観を展開する。
内容説明
若くして死んでいった有名無明の人々と対話を続ける絶叫歌人・福島泰樹が、あらゆるジャンルに定型詩短歌を持ち込み、夭折した寺山修司の本質に鋭く迫る。臓器移植論をあわせ、「人にとって死とはなにか」を真摯に問う1冊。
目次
序章 寺山修司と臓器
第1章 寺山修司の墓(序歌・望郷;寺山修司さびしき鴎;歌と履歴書―寺山修司 ほか)
第2章 若き死者たちへ(序歌・さびしい朝―六〇年安保の暮、敗北死した岸上大作に;岸上大作―挽歌考、生者と死者を結ぶもの;食物哀史―岸上大作考・その二 ほか)
第3章 薔薇色の骨(序歌・中井英夫;幻町より海辺の墓場を眺望せよ;中城ふみ子ノート―不幸の確信 ほか)
著者等紹介
福島泰樹[フクシマヤスキ]
1943年東京に生まれる。早稲田大学文学部西洋哲学科卒業。歌人。「月光の会」主宰。第一歌集に『バリケード・一九六六年二月』、『中也断唱』(思潮社)、『愛しき山河よ』(山と渓谷社)、『賢治幻想』(洋々社)、『福島泰樹全歌集』(河出書房新社)のほか、評論集に『宮沢賢治と東京宇宙』(NHKブックス)、『弔い』(ちくま新書)、『黄金の獅子 辰吉丈一郎ヘ』(彩流社)など多数の著作がある。「短歌絶叫」というジャンルを創出、毎月10日、東京吉祥寺・曼荼羅での月例コンサートを中心に活動、全国を飛び回っている
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