内容説明
沖縄の現代住宅を話題の中心に取りあげている。かれこれ一万件以上の住宅を見せて頂いただろうか。そこには、我々が失い続けている、つまり収縮し続ける住宅にはない、「生きる住宅」の姿を見ることができる。もちろん、建築家も深くそれに関わり続けている。三十年前から実践しているスケルトン・インフィル方式、医院や療養所にみられる住宅力、高齢者の住み替え、沖縄ではごくごく当たり前の手法だ。そんな沖縄の「住宅力」を、ここでは多くの事例をもとににして解読する。
目次
はじめに 収縮する住宅
第1章 収縮―居住環境の変容に関わる文脈
第2章 変容―沖縄の住宅の歴史的系譜
第3章 境界―米式住宅
第4章 余白―ライトインフラとしての住宅
第5章 拡張―拡張するしかけ
第6章 自律―住宅のつくりこみ
第7章 記線―成長のパートナーとしての建築家
第8章 持続―住み続けるために
おわりに 拡張する住宅
著者等紹介
田上健一[タノウエケンイチ]
建築家/九州大学大学院助教授。1966年熊本県生まれ。筑波大学、同大学院、マンチェスター大学大学院修了。(株)日本設計、琉球大学工学部環境建設工学科助手を経て、現在、九州大学大学院芸術工学研究院環境計画部門助教授。専門は建築計画・建築設計・都市地域デザイン。博士(工学)・東京大学、技術士(建設部門・都市及び地方計画)
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