内容説明
各分野の第一人者が最先端の研究・事象に触れながら“学ぶことの意味”を中学生・高校生に説く「桐光学園特別授業(全18回)」を収録。
目次
1 哲学―自分らしく生きるには(「賢くある」ということ;科学的に解明できない“私”の存在 ほか)
2 宇宙科学―大いなる偶然の重なり(宇宙の誕生と進化―現代物理学の描く創世記;系外惑星―宇宙の新大陸へ)
3 芸術―芸術が人生を豊かにする(イエスをめぐる三人の女―物語と絵画;ダ・ヴィンチとミケランジェロ―芸術創造の秘密 ほか)
4 生命科学―生命の神秘(卵から親への形づくりと器官形成;ゲノムから見た生命 ほか)
5 社会―これからの“社会と人間”(自由の条件;“ナクバ”から60年―人権の彼岸を生きるパレスチナ人たち ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いずむ
12
「なぜ勉強が必要なのか、将来何の役に立つのか?」その問いに、オトナたちは何と応えるだろうか。ボクは、こう応える。「何の役に立つか。その問い自体を考えるため、”アタマ”の使い方をマスタするために、ボクらは勉強する。使い方をマスタすれば、”活かし方”が見えてくる」。意味や目的、計画がタイトに求められる現代。それもまた大切だとは思う。けれどもう少し、”結果”が与えてくれるものに学ぶ余裕が、この社会にあればいいな、と思う。ケガをすると危ないからと遊具を撤去しては、子どもは痛みも、ケガをしない遊び方も、学べない。2014/11/01
きざはし
2
神奈川県にある桐光学園で行われたオムニバス講義の書籍化第二弾。講師は各分野で名立たる研究者ばかり。桐光学園の生徒達はとても恵まれてますね。自分の中学・高校時代にもこんな機会がほしかった。2010/09/02
fukura
2
今、私が読んでも刺激を受ける本。2009/11/09
ひだりかわ
0
永井均、野矢茂樹という好きな哲学者が含まれていたので興味を持ち、読んでみた。多岐にわたるいろいろな学問のトピックスを、一線で活躍する研究者たちが語っているので、今現在どういうことが問題とされ、研究されているのかわかって非常に興味深い。自分があまり知らないような分野の話では、全く想像しなかったような問いのたて方をしているものもあって新鮮。特に、自由とは何かという話や、進化とは何かという話など、人間観に関するものが面白かった。今回出会った自分が知らなかった問題についてもっと調べてみれば、視野を広げられるかな。2011/02/24