「バラの名前」覚書

「バラの名前」覚書

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  • サイズ B6判/ページ数 98,6/高さ 20cm
  • 商品コード 9784880591827
  • NDC分類 973
  • Cコード C1093

内容説明

世紀の大ベストセラー小説『バラの名前』の著者自らが書いた貴重な「覚書」邦訳なる。11ヵ国語に訳され、ポストモダンのマニフェストとして、すでにヨーロッパでは古典扱いされている。

目次

タイトルとその意味
作業過程を物語る
言うまでもなく、中世から
仮面
宇宙論的行為としての小説
誰が語るのか
逆言法
ペース
読者をつくりだす
推理小説の形而上学
気晴らし
ポストモダニズム、アイロニー、快楽
歴史小説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

34

8
実はエーコの小説というのはよくわからないんだけれども、彼自身による作品の解説はおもしろかった。作家にとってのもっとも基礎的な困難から、「ほんとは十二、三世紀を舞台に設定したかった。だって専門なんだもん。でもね……」というような個別の問題、さらには「スヌーピーみたいな気分にならずに、今日、三人称で書きはじめることなんてできるだろうか? なら、スヌーピーに語らせればいい」というようなことまで赤裸々というか率直に語られている。2016/11/12

グワカマーヨ

5
『薔薇の名前』(邦訳)、そこまで嫌わなくてもいいのに…邦訳を読んで面白いと思った人が、『〜覚書』に進むという流れだろうに、自分が良いと感じたものに水をさされて、読後感はあまり良くない。エーコ氏のテクスト論としてはとても興味を持って読んだので、訳者あとがきにがっくり。2017/05/29

北条ひかり

5
6時間ジャスト(デイジー自主作成) 期待していたのは作者自身による「薔薇の名前」の解説だったのだが、作者はポリシーとしてそんなことはしてくれず、執筆姿勢についてのみ書かれていた。正直、難しいというか、もともと作者のような問題意識すらなかったので呆気にとられたという感じだった。ポスト・モダンの概念というか、定義みたいなものが、わかりやすかったかなあ。この本の翻訳者が正しく訳した親本邦訳(ややこしい!)は、どんなものなんだろうか?読んでみたい。2015/03/15

chocoうさぎ

5
「薔薇の名前」が面白かったので、作者がいかにしてそれを書いたのかを解説している本も読んでみた。そうやって、作品は書かれたのか、ということが分かり興味深い。訳者が「薔薇の名前」や「フーコーの振り子」の訳者をすごく批判していて、訳者後書きを読むとイヤな感じを受ける。本編も「薔薇の名前」の登場人物の名前までわざわざ差別化して表記しており、いったいどうした~、という気分に。読者はただ、作者エーコのお話が聞きたいだけなんですけどね。2014/02/11

なおこっか

4
『薔薇の名前』への理解が深まりはしなかった。わかったのは、エーコのスタンスと技法。『薔薇の名前』を読んだ批評家、翻訳家、読者たちは、某かの意見を戦わせたくなるらしいということ(まるで僧院内の正答なき論戦の如く)。と、自分がエーコの言う“語り手の無邪気さと自己とを同定し、必ずしもすべてを理解しなかったとしても免責されると感じる”“ナイーヴな”読者であるということ位。まあ、そんなナイーヴな読者でも『薔薇の名前』の濃密な情報量には某かを感ずる訳だから、いわんや“教養ある”人をや、吼えたくなるのは当然だろう。2019/02/21

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