出版社内容情報
1980年代から現在にかけての南米ベネズエラ。「川むこう」と呼ばれた街の「ならずもの」たちが、荒ぶる太鼓のビートにのって文化運動をはじめた……都市下層(バリオ)で起こった文化-政治-経済運動を担い手である住民の視線から、そしてチャベス政権へと併呑される歴史・政治状況のただなかから響きとともに描き出す。
内容説明
80年代から現在にかけて南米の都市下層で起こった文化‐政治‐経済運動を、担い手である住民の視線から、そしてチャベス政権へと併呑される歴史・政治状況のただなかから響きとともに描き出す。
目次
ベネズエラの「黒人」―その捉えにくい表象と境界
民族誌的背景
太鼓歌へのまなざし
復興という名の文化創造
内省する祭り仲間
文化復興の思想
血、太鼓歌、自己実現
「石油国家」の近代化とベネズエラ型民主主義
民衆文化と新左翼―国民アイデンティティ救済思想
サンミジャン文化運動の群像―文化と政治を結んだ人びと
二つの事件
「真実」を暴く儀礼
周縁における民主主義とアイデンティティ構築
著者等紹介
石橋純[イシバシジュン]
1962年、東京生まれ。1985年、東京外国語大学スペイン語学科卒業。1997年までソニー株式会社に勤務(のべ8年間ベネズエラ法人駐在。家電製品のマーケティングを担当)。並行して、月刊『ラティーナ』等に紀行文と音楽評論を発表。1998年、東京外国語大学地域文化研究科博士前期課程修了、2000年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(博士、学術)。宇都宮大学教員を経て2003年より東京大学教養学部/大学院総合文化研究科教員。専門は、ラテンアメリカ文化研究、文化人類学。映像民族誌「ハンモックの埋葬」により第22回LASA(米国ラテンアメリカ学会)映画祭優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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