ムージル著作集 〈第5巻〉 特性のない男 5

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ムージル著作集 〈第5巻〉 特性のない男 5

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  • サイズ B6判/ページ数 311p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784879841551
  • NDC分類 948
  • Cコード C0397

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

57
本巻の途中で刊行分は終了。ゲラと遺稿に移ります。刊行分の最終場面となる夜会は、「昨日しようと思ったことを、今日はもう忘れている」儚く「笑止な」千篇一律の世の分析の総決算といった趣で、自分の期待感も最高潮。続くゲラ刷りでは、そんな世界における「今日の人間の幸福の欠如」や理性を重んじて時代が放置してきた「内面の世界」について驚くほど広く深い考察が展開され、「世界を違ったふうに体験する」可能性が示されます。この静かに充足して美しい、幻のような予感の実在を作者はどう語るはずだったのか。答えはないと知りつつ次巻へ。2020/08/19

NAO

42
いつの間にか巧妙に別の者たちが立ち上げた新しい運動に力を奪われてしまっている平行運動、ウルリヒとアガーテは、禁断の恋へ。二人が愛について語り合う場面で、男女の愛からもっと広範なさまざまな愛へと話が広がっていくところは読んでいておもしろかった。二人の世界に閉じこもっているウルリヒを引っ張り出すためにやって来た軍人シュトゥムとウルリヒが、軍隊について、さらには天才とはいかなる存在なのかについて語り合っている場面もおもしろかった。他にもいろんなことが語られ、考えられているが、そのほとんどが難解で読んでいて辛い。2016/07/27

かんやん

25
生前刊行分が終わり、ゲラ刷りと草稿に移る。人は恍惚なしには生きられない、とウルリヒは言う。麻薬、空想、信仰、信念、時には愚かさによって、恍惚状態を作り出し、持続させようとするではないか、と(性、音楽、スポーツ、偶像も付け加えることができる)。恍惚とは、一つの感情が他を圧する無我夢中の状態(熱中のようなものか)。だが、理性のみ超個人的な秩序づけがなされ、感情は放置されている。そんなわけで、彼は心理学を検討し、情動に関する論文を執筆するのだが、ここが最大の難所。なんとか耐えると、拓けてくる。別の感情の領域が。2019/04/08

井蛙

3
特性のない男が、天才のロマン主義的定義を護持しているところなんかを見ると、彼が世間一般の人間がナイーブであるとは比較を絶対したナイーブさを持っていることに思わず笑っちゃうんだけど、確かに天才が今では技巧的な卓越さと混同されているという彼の主張には一理ある(それどころか現代では天才はマスコミ的なセンセーションとさえ混同されているのだが)。しかし天才というものが各々の時代精神と結びついたものならば、時代精神の申し子のような彼にとってそれを積極的に定義づけるのは困難だろう(なにせ彼自身が一人の天才なので)。2019/11/09

イタロー

2
やむことないユートピア志向、止まらない強靭な思考、彼此に対する容赦ない分析=批判、ますます筆が冴えわたる第5巻。生前刊行された部分はこの巻の途中で終わり。ゲーテなどの文学、カントや経験論、ニーチェなどの哲学、心理学、精神分析、相対性理論をはじめとした科学について触れられてるので、それらにより親しむとより親しめるだろうと思うた。それにしても皮肉とユーモアたっぷりの軽やかな文章の合間合間に認識をひっくり返すような深淵を覗かすハンパない表現がでてくるよ。これがエッセイスムスってやつかもな。6巻もゆっくり読もう。2023/04/25

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