内容説明
ポップから状況への返礼。ポップ/ロックと政治文化の関係を解読するカルチュラル・スタディーズの試み。
目次
ポップの政治学―生・文化・スタイルの革命
パンク・シチュアシオニスト!―ある愚鈍な黒幕の肖像
その男、マルコム―転位する媒介者
この女(ひと)を見よ―フェミニズムとロック
悦ばしき音―ゲイポップの美学
旅する音楽―トラヴェリング・セオリー
パンクなき土地から―日本のシチュアシオニスト
マルチメディア・スペクタクル―「劇場」からの解放
プロ スペクト・シチュアシオニスト―正統と異端
メディアトライブ―スタイルとヘゲモニー
データダンディの魂―場所を空けろ!
ディアスポラと救済―見えない「共同体」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zirou1984
39
本書は椹木野衣『シミュレーショニズム』に対するアンサー。そしてUSパンクが現代アートと地続きであるのに対して、UKパンクがその首謀者である生まれながらのスキゾニスト、マルコム・マクラーレンの思想が核であることを論じていく。5月革命時にドゥボールを中心として生まれた運動、シチュアシオニストの方法論はスペクタクルな状況を逆手に取った価値紊乱的告発であり、それはライドンの知性と結び付くことで爆発的波及を生み出した。その後もU2やマニックスがこのポップと政治の共犯関係性を継承発展させたのは周知の通り。知性よ踊れ。2015/08/11
pddk
0
ちょっとまだ足りなかった。また後で読もう。2009/03/08