内容説明
日本の再審制度の問題点を冤罪が生まれる原因から解説し、日本の法制度に倣って刑事司法制度を構築した台湾と韓国の再審をめぐる改革の動きを紹介します。
目次
小説「えんざい」
1 冤罪はどうして起きるの?(「冤罪」とは何か?;小説「えんざい」に見る日本の刑事司法手続とその問題点;冤罪事件・誤判研究が示す冤罪原因;日本の冤罪事件)
2 日本の再審はどうなっているの?(再審制度;再審制度の問題点;実際に起こった問題)
3 台湾と韓国に学ぼう(台湾の再審制度;韓国の再審制度;台湾と韓国から日本が学ぶべきこと)
巻末付録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だまし売りNo
30
再審は冤罪を公的に明らかにする貴重な手段である。冤罪被害解消のために、この制度をもっと活きたものにする必要がある。 2023/07/22
kenitirokikuti
10
図書館にて。刊行2023年▲冤罪批判を言うのは左派が多く、私もこの話題を拾ったのは週刊金曜日や月刊創である。十五、六年前には痴漢冤罪という切り口もよく見たが、その後性犯罪加害者非難が強まったせいか不活発と感じる/さて、再審。三審制の秩序を乱す側面があり、検察側は嫌ってるようだ▲刑訴法小史。明治の旧々刑訴法、大正の旧刑訴法、戦後の新刑訴法がある。大正10年神戸労働争議事件を契機に明治旧々刑訴法が大正刑訴法に。確定した無罪有罪に抗う再審を求める制度に。戦後は検察が無罪に抗う制度廃止。なので再審要求に抗告す。2024/05/08