内容説明
リストラ目前の総務部次長が株主総会で突如社長を解任し、年商二千億の会社を乗っ取った。いったい何が起こったのか?総会屋問題で揺れる日本中の大企業の経営者たちを恐怖のどん底に叩き込んだ衝撃のベストセラー早くも文庫化!現役の超一流弁護士が商法上可能な限り熾烈な攻防を描き、企業に生きる男たちの存在理由を問う企業法律小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
30
大木弁護士の活躍に触れたくなって、数年ぶりに再読した。株主総会の段取りから大株主への説明、マスコミ対応までのストーリーをひとりで考えた各田はすごい! でもやっぱり大木弁護士がかっこいい。敵対する中林弁護士に対して、「あなたのやっていることは弁護士倫理に照らし合わせてどうなんですか?」という警告を出すくだりは思わず唸ってしまった。最後に著者のあとがきで、城山三郎「乗取り」を読んでなかったらこの作品は生まれなかったと書いてある。たしかに、青井文麿は明石屋の登記簿を書き換えることをしていた。なるほど!2022/02/28
kaoru
14
弁護士が書いた企業法律小説。ちと古く、きちんとした勉強にはならないが、スリリングな物語を楽しみながら、株主総会や株式会社について学べます。無駄な文学的表現がなく、スピーディーに話が進むのも良いです。2016/08/03
齊藤 尚哉
4
企業法務やってるとふと夢想することある。 読み応えあったよ。
あっくん
3
うーん…評価が難しい。会社法の重要性、興味を喚起するうえでは取っつきやすくて良いとは思う。しかし小説としてはあまり評価できません。1時間くらいで読み終えてしまいました。初めて読む著者でデビュー作ということなので、次は近作を読んでみたい。2021/03/20
アルゴン
3
★★★☆ 確かにできないことはなさそうだけど、本書のように「巨悪を糾弾する」という名目がなければ早々に頓挫しそうな気がします。そして、これだけのことをやろうとするにあたっては冒頭の妻の言葉は心強い。2012/06/01