内容説明
世の中ひっくり返したるで!―ヤクザの組長の息子として生まれた私は、幼い頃から喧嘩に明け暮れる一方、左翼思想にめざめていった。大学では共産党の青年ゲバルト部隊を率いて大活躍。ところが中退後は「週刊現代」の突撃記者になり…。グリコ・森永事件で犯人「キツネ目の男」に擬された男が、波瀾万丈の半生を記したベストセラー自伝。
目次
1 マイ・ファミリー
2 少年鉄砲玉
3 喧嘩と資本論
4 都の西北とインター
5 秘密ゲバルト部隊
6 突撃記者の群れ
7 掟破りの日々
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
27
グリコ森永事件で容疑者として名前が挙がった著者。当時の写真をwebで見たら「キツネ目の男」によく似ている。その著者の自伝。京都のヤクザの組長の息子として生まれ(1945)、家庭教師をつけられ進学。高校入学記念にオヤジからのお祝いで女郎買い。早大に入り、学生運動で注目され卒業後はマスコミへ。まさしくアウトロー的な人生を歩んでおられるが、同時代人やらマスコミにはかなり有名になられた方々の名前も見られる。時代が生み出した輩たち。下巻へ。2017/06/27
ぺぱごじら
17
『グリコ・森永事件のキツネ目の男』のそっくりさんとして有名な著者の半生。前半戦は華々しい『突破』の日々。失敗も成功も日常、どこからでも何かが狙えた混沌の時代。人の原始的な活力を感じる筆致は、痛快・爽快さの裏にやるせない、もう取り戻せない『郷愁』の色が滲む。2016-802016/05/29
ふみふむ
4
やくざの家に生まれ育ち60年代後半は全共闘ではなく共産党のゲバ民として活躍する。そして週刊誌記者、土建屋稼業。激動する時代を暴力と知力で生き抜く作者はまさに突破者。歴史や闘争の内容は正確であり臨場感たっぷりで面白い。社会の裏側の現状やしくみを知れた。2014/04/05
つちのこ
3
けんかに明け暮れた少年時代から、左翼運動の尖兵となった早大時代、そして『週刊現代』の雑誌記者、生まれ故郷に帰っての土建解体業、それが破綻してからの地上げ屋の用心棒など闇の世界に生きるアウトローの半生は“壮絶”の一言では言い表すことができないほど物凄い。1999/04/12
なななな
1
よく自伝で語ろうと思ったな〜、というのが正直な感想。私の知らない世界を教えてくれたので面白かったし読んでよかった。2022/04/19