感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TheWho
18
本能寺の変で信長が生き延び、その後の歴史を綴った著者前読の「日本史の反逆者」と同じモチーフにSFを絡めたSF歴史ファンタジー。物語は、タムトラベル物で良くある、歴史改竄側と阻止側との戦いに史実と仮想歴史を交えた展開であり、生き延びた信長は、天下平定後に東南アジアに進出し、スペインとの抗争に勝利しアジアに於ける日本の覇権と繁栄を獲得する。しかし史実のスペインと同様に繁栄のピークは、17世紀迄であり、20世紀以降の日本は衰退していると云う。荒唐無稽だが、歴史IF物語として面白い一冊です。2016/05/30
ありうす
3
「信長が本能寺の変で死ななかったら」というワンアイディアのみで勝負した歴史改変SFであるが、霊鳳二年の信長のやったことといえば東南アジア出兵くらいで、タイトルの「洛陽城の栄光」は殆ど描写されない。娯楽小説は面白いウソを読ませるもの、膨らませればもっと面白いものになっただろうに。上下二巻本くらいの分量が適切と思われるが、筆者は当時37歳、若造にそんな大著は流石に書かせてもらえなかったのかもしれない。若書きらしく文体は荒削りながら勢いもあるのに、勿体ない話である。2020/04/02
冬至楼均
2
いわゆる歴史改変SFですが、謎解きの方に重点が置かれていて微妙。事件の”当事者”である光秀の存在感が希薄なのが惜しい。2014/12/03
エラリー
2
本能寺の変が起きなかったため、信長は南海に進出し、もう一つの歴史が生まれてしまった。歴史を修正するため、未来から時間局査察員がやってくるが…という話。設定、ガジェット等のSF的要素は、平成の作品とは思えないほど恐ろしく陳腐である。また、架空歴史物としても、本能寺以後の信長の活躍についてスクリーンを通してチラ見するだけなので、臨場感皆無かつ淡白。読み始めてすぐ、子供向けのお話かと思ったほど、ディテールも深みもない小説だった。信長が生きていたら…という設定に惹かれて購入したものの、大人の鑑賞には耐えられない。2011/07/23
就是
1
突飛なストーリーにもかかわらず、真実味がなく起伏に乏しいので、あまり面白くない。2014/04/08