マグネット

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マグネット

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784877282912
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

罪の意識は、人を洗練させる。動物のように思慮深い瞳をした者たちがひき起こすナインストーリーズ。心の未知の扉を開く最高の純文学。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

42
凄く濃密な短編集だと感じました。罪と罰を描いたと言われていますが本当にその色が見え隠れしています。大人になるとき人は自分の罪を意識し、個人的な罪と罰の物語が始まるんですね。それを濃厚な愛の調べにのせているのが流石だなと唸らずにはいられません。自分を失うという罪を犯しながらも誰かと過ごす甘い時間がここにはあると思います。主観的に罪と関わりながらも甘美な官能の調べが聞こえてきました。こういう匂いは著者にしか出せないものなのではないでしょうか。2014/08/31

マッピー

14
深く頷いたのは「熱いジャズの焼き菓子」不用意なたった一言で、世界が反転する。その一瞬の心の動きを救い上げるのが、上手いなあ。人を殺すことよりも許せないこと。うん。確かに。「解答」はミステリ仕立ての純文学だと思った。早川が何をやって来たのかではなく、どんな闇を抱えていたのかをめぐる謎。「最後の資料」だけは小説ではない。けれど、夫の使い方がとてつもなくうまい。悲しみに沈んでいきそうになると、彼の無邪気な言動がそれを救ってくれる。小説じゃないんだけど、夫の使い方が、上手い。2018/03/23

きゃらぶ

7
ちょっと入り込めなかった。もう少し詠美さんの小説を読んでみたいな。2014/01/16

あやの

6
登場人物たちはどっぷり恋愛にはまっていて、わーってなった。図書館で借りて、紙がちょっと黄ばんでいて古い本特有の匂いがして。作品の濃密な感じを思い出すとその匂いも一緒に思い出す気がする。「アイロン」の通勤電車内で涼しい顔して繰り広げられる妄想を、電車内で読んでなんだか不思議な気分になった。このあとは、まあ、どうにかなるんだろうな、と思うような展開で終わってもどかしいような。2015/11/30

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

6
「熱いジャズの焼き菓子」「解凍」「YO-YO」「瞳の致死量」「LIPS」「マグネット」「COX」「アイロン」「最後の資料」の全9話。今は亡き義弟に捧げた「最後の資料」が一番良かった。表題作の「マグネット」は、ある意味彼女の実験となってしまった先生がちょっとかわいそうです。★★★★2009/07/13

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