内容説明
ユリエとマリエ、ふたりの姉妹の奇妙で温かい愛の日々。芥川賞受賞作「蛇を踏む」から一年、初の書き下ろし長篇小説。胸をうつ新しい失恋小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょじょ
4
相変わらず川上さんのお話は 私には村上春樹を読んだ時のように 面白いような難解なような よくわからない感情になる。とりあえず読み終わるまで止められないのに 読み終わったらどっと疲れる。2023/12/09
まど
3
川上弘美さんの文章、とてもすきです。夜中に読んでると、なんか胸苦しくなってきて、ああ、とか、うう、とか眉根を寄せます。すごくすきです。田舎に住んでいてとても静かなので、ああ、や、うう、が家のなかいっぱいいっぱいになります。 ああ、恋ってなんだろう。三十路手前なのに分かんない私です。2014/04/22
Maumim
2
大人になって強く人を恋う姉と、大人になって恋うた人と別れる妹のお話。 独特な登場人物と、ふしぎな現象と、淡々とした語り口。 はあぁぁぁぁ~、と変な声が出そうなくらい・・・よい。 恋愛に入る前に、これを読んでおくべきであった。 「『無理にどっちがどうするっていうのが、まずいの』」 「『やりたいことは全部やろうってね』 『じゃあ、やりたくないことはどうするの』 『それは、そのときどきに考える』」2016/11/22
パチーノ
2
川上弘美の著作3冊目の読了。 前2作品が短編集であったのに対し本作は書き下ろしの長編となっている。読み終えて感じたのはどうも彼女は長編向きの作家ではないなということである。散文詩のような不思議な世界観は短編でこそ活きるのではないだろうか。2015/08/08
よしださいめい
2
好き嫌いが分かれる小説かも。 個人的に後半部分から、感情移入できなくなった。 しかし、豆腐を食べるシーンで、とても豆腐が食べたくなった。 全体的に、やはり川上弘美の世界が描かれていると思う。2013/11/11