内容説明
戦争が絶えず、シニシズムが蔓廷し、知性や理性、道徳性への信頼が脅かされている現代―この時代をいかに生きるべきか。東京経済大学21世紀教養プログラム発足記念講演会の内容を収録。
目次
1 いまなぜ「教養」か―講義録
2 「教養」の再生のために―講演録
3 教養に何ができるか―インタビュー
4 現代の教養とは何か―講義録
著者等紹介
加藤周一[カトウシュウイチ]
1919年、東京生まれ。医学博士、評論家、作家
フィールド,ノーマ[フィールド,ノーマ][Field,Norma]
1947年、東京生まれ。米・シカゴ大学教員(日本文学、日本近代文化論)
徐京植[ソキョンシク]
1951年、京都市生まれ。作家、東京経済大学教員(人権とマイノリティ)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆゆゆ
2
見つけたのはたまたまやったけど、本当に本当に読んで良かった本。 私がずっと、漠然と「賢くなりたい」と言ってきた、思ってきたことの中身と意味がこの本にあった。教養。 私は、私のなりたい人物像に1mmでも近づくために、それが具体的にどういう道に今後進むことを指すのかはいまはまだわからないけれども、これからもちゃんと頑張っていかないといけないと、想いを新たにしました。 やはり徐京植さんは私にすごい衝撃をもたらしてくれる。2018/10/12
北川みなみ
1
現代における教養とはなにか。 かつて「限られたエリート、特権階級の男だけが享受」していたものだが、誰しもが自己が自由であることを改めて考えるべき現代、より多くのものが身につかなければいけないものである。 そもそも自由であるとは、自分自身の知識から自分自身で物事を判断し、自分自身の意志に従って決定をすることである。 自然と機械的で隷属的な存在に向かってしまう人間だが、自由であることを放棄してはいけないのだ。 そして自由であるために必要なのが教養である。 2016/10/20
むとうさん
1
『物語現代経済学』の中で「教養について考える」ための本として紹介されていた流れで。教養とは自分で何をすべきか決めるための力であるというのは納得できるし、大学の大衆化により「何を学ぶか」を選ばせていられなくなった事情が教養を衰退させたというのは面白かった。ただ全体に流れるアプリオリな「反戦」ムードがちょっとなぁ(私は戦争好きです!という意味ではないです、念のため)。「自分で決める力が教養」なら自分で「戦争します」と決めてもいいんじゃないの?とか思ってしまうのはひねくれすぎ?思想じゃなくて、ロジックの問題ね。2012/01/27
norio sasada
0
https://blog.goo.ne.jp/sasada/e/def99baa5173f69c60eaa86750860c72 https://note.com/norio0923/n/ncfcd2f5e28712006/05/19