内容説明
京極夏彦が『妖怪退治・憑物落し』という斬新な推理小説『姑獲鳥の夏』で、陰陽師中禅寺秋彦(京極堂)をデビューさせてからすでに3年がたちます。その後も妖怪退治は『魍魎の匣』『狂骨の夢』『鉄鼠の檻』『絡新婦の理』と順調に続き、京極堂とその仲間の超探偵榎木津礼次郎、小説家関口巽、刑事木場修太郎が活躍しています。ファンの間では『京極ワールド』と呼ばれるこの異空間は、その精緻な構成と圧倒的な物量で多くの人々に愛され、日々ファンを増大させています。この異界で活躍する人々の個性を本書で分析しました。
目次
第1章 中禅寺秋彦(京極堂)―覚醒者の憂鬱
第2章 関口巽―夢幻の淵を彷徨う
第3章 木場修太郎―美学と現実の背理
第4章 榎木津礼次郎―哄笑する神
第5章 その他の奇人―伊佐間一成・今川雅澄
第6章 京極ワールドの女性たち
第7章 京極堂のパワーの源泉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
勇波
28
他の方々が書いてらっしゃるようにシリーズを何度も読んでるファンには不要です。作中のセリフを引用してるだけです★2016/05/15
佐島楓
18
京極さんご自身の謎ではなく、妖怪シリーズの主にキャラクターにスポットをあて解析した本。忘却しかけていた登場人物やあらすじがまざまざと蘇ってきて、またシリーズを通読したくなりました。巻末にはまとまった年表つき。2014/07/07
mnagami
2
主要登場人物の解説本。それにしても「京極堂」シリーズの次回作がまたれる。2016/01/10
みや
2
手放す前に再読2014/12/20
kmagami
2
野崎六助「京極夏彦読本・超絶ミステリの世界」と同時期に購入し、そのまま積ん読していた本。今回、ほぼ同時に読了。野崎作品は立派に独立した評論になっているが、こちらの本は「ガイドブック」にあくまでもとどまっており、内容も皮相的で菲薄だった。2012/01/26