ジェノサイドの丘〈上〉―ルワンダ虐殺の隠された真実

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784872901580
  • NDC分類 936
  • Cコード C0036

出版社内容情報

<内容紹介>
1994年中央アフリカの小国ルワンダで起きたフツ族によるツチ族への大量虐殺。
いかに虐殺行為が計画され、いかに実行されたのか。

突発的な虐殺ではなく、予告されていた事実。
国際的には止めるチャンスはあったにもかかわらず、見逃した事実から、
裏に隠された国際社会の対立構造まで、
生き残りの人々の証言で詳細に綴った緊迫の一冊!

全米書評家協会賞・ニューヨークタイムズ、ロサンゼルスブックアワード他で絶賛!

セバスチャン・ユンガー
作家「パーフェクト・ストーム」他
ルワンダのジェノサイドを扱ったフィリップ・ゴーレイヴィッチの本ほど圧倒的な
もの(フィクションであれ、ノンフィクションであれ)はめったにない。
20世紀で指折りの恐怖をとりあげその意味を読者にはっきり理解させ、一度読み
はじめたら手放せなくなるような本を書き上げた。驚嘆すべき報道である。
我々ジャーナリストの水準をさらに引き上げたのだ。

内容説明

1994年、アフリカの真ん中で100万人が殺された。だが、世界の人々は、少しも気にしなかった。人類史上最悪の虐殺メカニズムを説き明かす戦慄のルポルタージュ。

著者等紹介

ゴーレイヴィッチ,フィリップ[ゴーレイヴィッチ,フィリップ][Gourevitch,Philip]
1961年生まれ。「ニューヨーカー」などのスタッフライターとして活躍

柳下毅一郎[ヤナシタキイチロウ]
英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

34
植民地支配の弊害で片付けるには根が深すぎる、彼らの言う人類の原罪。個人的には人類の遺伝子に仕組まれた、ある条件下で発動する「本能」。それは渇望時の食欲や性欲に比する。1994年、アフリカの小国ルワンダで起きた大規模な虐殺事件。 目で追うのも憚られる酸鼻のレポート。短期間で百万人の人間が殺された。個人が使う小銃や作業用の刃物を用い、民間人が隣人を。風土と歴史に裏付けされ、死と不正を極端に忌避する躾された現代日本人には、あまりに理解に遠く、信じる事ができないであろう、本書の内容。人類とは、かくも醜く禍々しい。2021/05/08

そのあとに続く

10
再読;対立は以前からありながらも、ほぼ民族融合状態だったルワンダ。宗主国から疑似科学でしかない優生学(民族の概念自体フィクションなのだが)を持ち込まれたことが、より憎悪を加速した面は否めない。昨日までの隣人、職場の同僚、エリート階層の人々にも溢れ出す暴力の波。ホテルに立て篭り、なんとか外国に救いを求めながらも梨のつぶて。シニックな言葉が響く。『ジェノサイドはチーズサンド』2015/02/03

wasabi

10
辛い辛い辛い。読み進めるのが辛い。この事実が「歴史」となってしまうのが辛い。「1994年のルワンダを、外の世界は崩壊国家がひきおこす混乱と無政府状態の典型だとみなしていた。事実は、ジェノサイドは秩序と独裁、数十年に及ぶ現代的な政治の理論化と教化、そして歴史的にも稀なほど厳密な管理社会の産物だったのだ」「全員が共犯ならば、共犯とは無意味な概念になる」2013/09/14

koba

10
★★★☆☆

Quadrophenia

9
1994年、100万のルワンダ人が虐殺された。一度は統合され完全に区別するのは難しいとまでされた2つの民族、フツ族とツチ族「一つのルワンダ人」を、植民地支配に便利だからというだけの理由で区別し対立を引き起こしたのは紛れもなくヨーロッパ。虐殺を止めたのは反政府軍。国連は事なかれ主義の役立たずに終始し、それどころかフランス軍は政権、虐殺者側に加担し反政府軍と戦う始末。ヨーロッパ人にとってルワンダ人が殺されるのは仕方なくても、犬を殺すのは駄目らしい。笑えるね。2016/01/16

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