出版社内容情報
ダライ・ラマ(14世)[ダライラマ]
著・文・その他
野町和嘉[ノマチカズヨシ]
写真
内容説明
怒りは力ではなく、弱さのしるしなのです。「ゆるすとは何か?」「生きるとは?」という永遠不変のテーマから「チベット問題」まで―強くて優しいダライ・ラマの言葉。
目次
第1章 思いやり、愛するということ
第2章 自由と権力
第3章 祖国・チベットについて
第4章 再生、平和への道
ダライ・ラマ14世記者会見(2008年4月10日ヒルトン成田にて)
著者等紹介
ダライ・ラマ14世[ダライラマジュウヨンセイ]
法名・テンジン・ギャツォ。1935年、チベット東北部アムド地方に生まれる。3歳の時に先代ダライ・ラマ13世の生まれ変わりと認められ、15歳で政治・宗教両面の国家最高指導者となる。1959年に亡命しインドのダラムサラに亡命政権を樹立。1989年にノーベル平和賞受賞
野町和嘉[ノマチカズヨシ]
1946年、高知県生まれ。1971年にフリーの写真家となり、サハラ砂漠、ナイル川、チベットなどを舞台に、大地と信仰をテーマに取材を続ける。土門拳賞、芸術選奨文部大臣新人賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Twakiz
26
自分はチベットの歴史もダライ・ラマ様がどのようにすごいのかなど疎い無学な人間なのですが,この本の言葉は素直になんだか身に沁みました.いくつか抜粋.ゆるしとは「相手を無罪放免にする手段」ではなく自分を自由にする手段」 自分自身を嫌悪している人は他者を思いやることは不可能.古くからの友人は去ってしまいましたが,新しい友人がやってきます.毎日の生活と同じことです.古い一日が過ぎていき,新しい一日がやってくる.「自信を喪失してはいけません」この本には感謝したいです,写真も趣があります.2017/08/10
ルル
16
1200円でこんな言葉を購入できるなんて本はすごいです2017/07/28
すぱちゃん@しばらく低浮上になりますが、元気です
13
帯「怒りは力ではなく、弱さのしるしなのです」。まさに納得。本文「怒りと憎しみこそが私達の本当の敵なのです。これこそが私達が全面的に立ち向かい克服すべき相手なのであり、人生に時として現れる一時的な敵は真の敵とはいえないのです」。素敵な言葉がいっぱいあります。チベットは中国から敵視され、つらい立場にありますが、ダライラマ14世は世界の平和を願い、また、中国の世界に対する役割についても述べています。何かを敵にして終わるのではない法王さまの言葉は、この世界に響くでしょう。そして、多くの味方を得るでしょう。2019/12/11
Mill
6
「ほんとうの意味の思いやりは、まず自分自身に対して向けられるべきものだと思います。まず自分自身に思いやりを持ち、それを周りの人たちに向けて広げていくのです。つまり、自分自身を忌み嫌い、嫌悪しているような人は、他者を思いやる事など不可能なことだからです。」「怒りこと憎しみこそが、私たちの本当の敵なのです。これこそ私たちが全面的に立ち向かい克服すべき相手なのであり、人生に時として現れる一時的な『敵』は真の敵とはいえないのです。」 2012/10/19
す
4
苦しくて辛い思いをした人ほど優しくなれるというのは確かにそうなのかもしれない。侵略に対しても強くなれる契機になったため感謝する、というイデオロギーや立場を越えた寛容さは名前の通り海のような広大な懐と徳を持っているように感じた。2017/03/30