- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
出版社内容情報
グール,V.[グール]
著・文・その他
秋津信[アキツシン]
翻訳
内容説明
ユダヤ教の安息日である土曜の朝、エルサレム精神分析医研修センターで、美貌の天才精神分析医の死体が発見された。彼女はこの日、きわめて重要な講演を行なうことになっていた。エルサレム警察署の腕きき主任捜査官オヘイヨンは、被害者の講演原稿がすべてなくなっていることから、その内容が殺人に関係しているのではないかと疑いを抱く。一筋縄ではいかない精神分析医たちの目に見えない抵抗にあいながらも、オヘイヨンは複雑かつ難解な精神分析の世界に分け入っていく。そしてついに、あるタブーの存在を発見することに…。巧妙なプロット、みごとな構成。ミステリーにふさわしい神秘的なエルサレムを舞台に、精神分析という非日常の世界を扱ったイスラエルの傑作小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mzo
8
森博嗣のルーツ・ミステリィ100から。イスラエルのミステリィは初めて。特殊な建国事情のあるお国柄のためか、あるいは精神分析研修センターという舞台のためか、独特の雰囲気が漂う作品。ミステリィとしてはスリリングになりきれなかった感じもあるけれど…。ところで、森さんが紹介の中で題名の訳し方がよくない、と書いてたけど全く同感です。この題名のセンスはちょっとなぁ。原題の直訳だとインパクトに欠けるからなんだろうけどね。2014/10/29
futhork
0
サスペンス。個人的に、刑事物はドラマを見るのは好きだけど、読書体験としては、わりと挑戦してこなかった分野。エルサレムが舞台とあって、手に取った。精神分析の知識がなくても楽しめるが、あるともっと楽しいだろう。研修センターの優秀な女性精神分析家が、講演会の朝に殺されるところから、小説は始まる。丁寧に書き込まれていて、冗長に思うところもあったが、なかなか、エルサレム、ベツレヘムなどの土地の雰囲気や、人々の活気が文字を通して伝わってきた。心理的な想像力とはどんなものかを教えられた。作者の他の著作も読みたいと思う。2023/01/07
-
- 和書
- 秘密の友人 角川文庫