内容説明
実のところ、いま最も切実に必要とされているのは先行する世代の経験の継承と「電子的復元」であり、そのための智識は何よりも活字時代の資料から汲み取られる外ない。活版印刷史研究と精密組版の実践で知られるタイポグラファーがその視点と技法のすべてを初めて体系的にまとめあげた待望の「超実用書」。ページ・レイアウト・ソフトを用いて高品位の日本語組版をめざす編集者・デザイナー・DTPオペレーター必携。
目次
タイポグラフィへの視線
新字と神字
“近代和文活字の曙”を概観する
明治初年の「非本木系活字」
小括・築地体と秀英体
『活字礼讃』に寄す
明治の新聞紙面と組版意匠の変遷
和文組版ルールと技法のベーシックス
ディジタル組版システムと漢字字体
BIBLOS外字逍遙
一律一歯詰め組版を排す
写真およびQuarkXPressにおける組版演算の基礎