内容説明
レヴィ=ストロースの名著『悲しき熱帯』の舞台ブラジルを、半世紀の後訪れた人類学者が見た最後の狩猟採集民の姿。
目次
1 反世界としてのブラジル
2 灰まみれのモラトリアム・ピーターパンたち
3 なぜ熱帯は今も悲しいのか
4 「紐文学」と口誦の伝統
5 私にとってのブラジル―十二年ののちに
感想・レビュー
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りの
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本家(?)「悲しき熱帯」を積読本に放置したままこちらを読了。本家から50年後に訪れた著者がみた熱帯の現状。後半の文化人類学的考察が鋭く面白かった。ポルトガルとの出会いを通してみるブラジルと日本の比較や、情報ソースの少ないFUNAIの活動など200Pあまりの頁数にも拘わらず有意義。 ともあれ50年後の状態と、聞き知っているアマゾンの現状を踏まえてこれから読む「悲しき熱帯」は更に虚しく、triste=悲しいものになりそうで憂鬱。2012/07/12
スシウォーク
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アフリカの単一起源として生まれた人類は数万年をかけて多様な文化を形成し、そして今、また単一性へと回帰していく2009/12/12