内容説明
Anyoneは、1991年から2001年にかけて毎年1回ずつ、世界のいずれかの場所で開かれる、『建築』をめぐる横断的なコンファレンスの第1回目にあたる。建築家、哲学者、批評家、アーティストたちがロサンジェルスに集まり、個、主体、主体性といった問題について討議した。個々の専門領域は互いに交差し、重なり合うことで「決定不能」な状態に置かれていく。本書はその会議の記録(ジャーナル)である。特別増補として、磯崎新、浅田彰、田中純による座談会、ジャック・デリダとピーター・アイゼンマンによる往復書簡、イアン・ブルマによるコールハース『S,M,L,XL』評を収録。
目次
Anyoneへの招待
謝辞
Anyイヴェントにおいて(=いずれにせよ)
「Anyone」の三つの問題
哲学者のパネル
個体の地位
建築の未来
即興によるレクチャーの要約
匿名者たちのデモグラフィ
デミウルゴスとしてのAnyoneの断片的肖像〔ほか〕