「ケータイ・ネット人間」の精神分析―少年も大人も引きこもりの時代

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  • サイズ B6判/ページ数 306p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784870314467
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0095

内容説明

インターネットという仮想現実の世界だけに許されていたはずの衝動を、そのまま外の現実の世界で発揮してしまったところに、高速バスジャック事件をはじめとする一連の不可解な少年犯罪のおそろしさがある。しかし、この心的状況は必ずしも少年だけに限らない。いまや私たち大人すべてが、この少年と同じように「ケータイ・ネット」に依存しながら毎日を送る時代が始まっている。少年たちの事件が私たち大人に衝撃を与えるのは、実はそれが大人たちの心の闇を露呈させているメッセージであるからにほかならない―。

目次

第1章 仮想現実と現実、二つの世界の使い分け―出るときが危ない、ネットへの引きこもり
第2章 遊びが狂になる時代―リアリティ(現実感)の逆転
第3章 仮想現実が「現実」になる―操作人間と「一・五」の世界
第4章 心の中の「内的な引きこもり」―やさしさの裏に潜む、自己中心的な破壊性
第5章 自己愛への引きこもり―等身大の自分になれば脱出できる
第6章 やりたいことがわからない時代―モラトリアムが現実に
第7章 引きこもる女性たち―スーパーウーマン挫折症候群
第8章 父親なき自己愛家族―楽園がやがて地獄に

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すー

4
フロイト研究者によるインターネットと人間の関わり論。あと一分シンドローム、遊びから「狂」へ、1.5のかかわり、シゾイド人間、誇大自己愛、父性的・母性的……などといった精神分析の分野から引っ張ってきたであろう概念を用いて、インターネットが引き起こしてきた人間の病理を描き出す。「インターネットに対して批判的な意見を抱いている人間が言いそうなこと」が一通り網羅されているため、インターネットを肯定し切っている人が読むとインターネットに対する意見のバランスがとれるかもしれない。2011/12/31

上岡ゆりのき

0
半分ぐらい読んだが、これ全部読む気はないなぁ…。2000年初版発行でひどく時代遅れである上に、筆者の分析は年長者特有の傲慢さが感じられる。その世代の人はそう言うよね、みたいな興醒めな気分だ(;´д`)ゲームやネットの進化と一緒に育ってきた世代である私は無性に反論を書き連ねたくなった。若者が書いた若者論、ネットたと共に育ってきた私達世代の著者の、ネット論が読んでみたいな。2013/10/18

つんどく

0
最初がケータイネット、真ん中が引きこもりについて、最後が家族の病理について。頷ける部分はあるが、著者の思い込みというか、根拠がどこにあるのか定かではない行き過ぎた考え方が端々に見られて違和感を覚える。特に後半の辺りはそう感じた。2010/05/12

llla_allllgogo

0
【感想】著者はどこを切り込みたかったのか結局ただの精神分析の本になってしまっている。ケータイ・ネット・ひきこもりをキーワードに救われたい人には不向き。2010/04/09

ブルーローズ

0
2000年の著書であり、iモードについての見解があるが、これはそっくりそのまま現在のパソコン・携帯状況に置き換えることができる。「引きこもり」にはいろいろ理由があるだろうが、著者は肥大した「自己愛」によるもの、という視点から分析を試みている。語りかけのような文章なので、読みやすい。2009/10/28

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