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90年代サブカルの呪い

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784866532776
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0276

内容説明

小山田圭吾、悪趣味、「危ない1号」、山田花子、死体ブーム、ロリコン、電波系、Quick Japan、金井覚、…誰よりも正しいミュージシャンの、第2のサブカル本。

目次

第1章 鬼畜ブームの正体
第2章 90年代という特殊な時代
第3章 メンヘラ誕生
第4章 暴走するエロ文化
第5章 サブカル消えた人残った人
第6章 サブカルしくじり先生
第7章 この90年代サブカル漫画を読め!
第8章 根本敬の悪影響

著者等紹介

ロマン優光[ロマンユウコウ]
1972年高知県生まれ。早稲田大学第一文学部中退。ソロパンクユニット「プンクボイ」で音楽デビューしたのち、友人であった掟ポルシェとともに、ニューウェイヴバンド「ロマンポルシェ。」を結成。ディレイ担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

73
今までのロマン優光さんの新書は時評的なものばかりだったと記憶するが、これは90年代の悪趣味・鬼畜系のサブカルチャーを論じた本。名著だと思う。読んでいて気持ちが穏やかになったり泣きそうになったり。私はあの頃のそういうサブカルチャーが嫌いだった。多少は読んだりしたが、そのたび鬱な気持ちになったものだった。その後、雑誌の時代が終わったと思う。何だったのだろう?あの時代は。テレビでもビートたけしやダウンタウンが人権蹂躙的な笑いを提供していて、面白いのにしばしば哀しい気持ちにさせられた。人生は面白くなくて良い。2019/03/07

HANA

63
90年代サブカル、その中でも死体や自殺、メンヘラといった鬼畜系に焦点を当てて論じた一冊。自分は当時そんな世の趨勢には疎かったもので、触れられている本はほぼ読んだ事の無いものばかり。触れたのは『ユリイカ』と『夜想』の特集くらいか。とはいえ悪貨は良貨を駆逐する。悪趣味を趣味として弄んでいた者達の中に、わきまえない者が入ってきて滅茶苦茶になる。というのは今でもネット上でよく見かける光景であるけれども。ただ読みながら何となく、あの浮ついたような世紀末の空気を思い出せるような気もする。あの時代は遠くなりにけり。2019/03/17

kei-zu

30
90年代文化の棚卸し。あの頃の「鬼畜ブーム」を含む悪趣味への傾倒は何だったのかという視点から書き起こしている。 露悪的と言っていい当時の流行は、確かに抵抗の70年代、シラケの80年代を経てのものだったのだろう。 私自身は著者とほぼ同世代。著者の所感に頷く点は多いが、著者が指摘するように、多感な頃に当時のブームに接した人達は、それらが秘めたアンビバレントな思いに理解が及ばなかったかもしれない。 そして、それは時代の尻尾として今の時代にもなお横たわっている。2021/08/06

澤水月

29
8章の根本敬・村崎百郎論が白眉。村崎氏は弱者に視線が優しく、韜晦された下品な文からメッセ読み取り人生踏み外さなかった人もいるだろうと。しかし(大意)あの頃のサブカルは基本、インテリ高等遊民の知的遊戯だった、本当のダークサイドに行ってはならないことを前提としていたのに落ちてしまう人が出た誤算。時代性での男尊女卑、人権意識は渦中では判らない物、アップデートが大事…奇しくもこれを書いている今、本書には出てこないが瀧が逮捕され溜息尽きず胸が痛む2019/03/13

garth

24
「90年代サブカルの問題点というのは、90年代の時代性が反映されている場合が多く、全般的な人権意識の低さ、メディアリテラシーのなさ、男尊女卑聖といった部分はそこだと思っています。だからといってサブカル無罪というのではなく、今から見ればサブカル含め90年代のもの全部有罪になるでしょう」2019/03/04

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