内容説明
京都の卵サンドのおいしさに震え、ドラマロスになり、レモンサワーをこよなく愛す。年を重ねても変わらない、角田光代のかけがえのない日常。オレンジページ人気エッセイ第四弾!
目次
食―旅先で日常で
私―ある日の私
世間―変わるもの変わらないもの
暮らし―進歩と普遍と
著者等紹介
角田光代[カクタミツヨ]
1967年神奈川県生まれ。90年『幸福の遊戯』で海燕新人文学賞、2000年『キッドナップ・ツアー』で路傍の石文学賞、03年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年『ロック母』で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞。12年『紙の月』で柴田錬三郎賞、『かなたの子』で泉鏡花文学賞、14年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
93
楽しいエッセイです。私が崇めている食にまつわるエッセイの書き手の一人である角田光代さんですが、食べ物以外のことでも「ウン、ウン、そうなんですよ」と深く頷くことばかりです。章タイトルがとても面白いです。「万能という恐怖」「ティッシュの善意」「ヌレギニストたち」「ホラーさん」……などなど。お話の内容とタイトルのマッチングが絶妙で、内容に更なる深みが加わるようです。そして、章末に載せられた写真とそれに添えられたコメントにニンマリしたり、感嘆しちゃったり...。角田さんの素晴らしいセンスにあやかりたいです。2024/03/19
aoringo
84
実は角田さんに顔が似ていると言われたことがあって、うれしいし光栄なのだけど、ちょっと複雑なのはなぜ...?雑誌に掲載されていたエッセイをまとめた本作。うなずけるところも多くて、何より読みやすかった。やっぱり角田さんの文章が好きなんだなぁと再認識できました。2021/06/08
ぶんこ
74
オレンジページの連載が14年も続いていることに驚きました。何気ない日常だからこそなのでしょうか。時たま載っているトトちゃんの写真がいい。「〜の会」と名付けて集まるのが好きとの事、コロナの今はもどかしいでしょう。猫を買い始めてから、猫グッズに嵌ってしまう気持ちに激しく共感しつつも、全体に猫の絵のズボンにはひきましたが、見てみたい。飾らない人柄が伝わってきて益々好きになりました。2020/06/27
Ikutan
74
説得力がある文章が魅力の角田さん。今回も、共感したり、へぇーって感心したり。オレンジページに掲載されたとのことで食べ物にまつわるお話が多かった。旅先での出会いは魅力がいっぱいですね。京都の卵焼きサンドへの執念にはびっくり。私も、コロナ禍がおさまったら食べに行きたい。肉好きな角田さんですが、最近は肉の脂がきついらしい。そうか、角田さんも50代なんですね。時代の変化を振り返ったり、健康に関する話題もちらほら。緊張するとあくびが出るというのは初耳でした。猫愛は変わらずですね。トトちゃんの可愛い写真に癒された~。2020/04/16
野のこ
63
トホホな出来事にもそれこそ晴れた日のようにカラッとした文章が気持ちがよい。角田さんの代名詞の肉好きでも走ってもないけれど、ちょっとしたことでの共感が多々あり、そうそう!と嬉しかった。厚焼きたまごのサンドイッチの連載?のようなエッセイが特に面白かったです。パート先のパン屋にも売っててほんのり甘くてワサビマヨがまろやかピリッとしてて美味しいので角田さんにも召し上がっていただきたい〜。2020/04/14