内容説明
「定点観測」で変化をよみとく!昭和~平成~令和、東京ファッションの現代史。
目次
ストリートファッション1980‐1994 ブーム解説
ストリートファッション1995‐2020 「定点観測」の結果とブーム解説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
61
毎月第1土曜の渋谷パルコ、明治神宮千疋屋、新宿紀伊國屋書店前で40年間若者のファッションを定点観察して、その時代の流行現象についても詳しく解説している。(紀伊國屋書店前なんて僕も30年通ってるけど、声をかけられたことがないな、、、)ファッションには全然詳しくはないけれど、時代が感じられて面白かった。僕は本で自分を形作って世界を把握しようとしてるけど、それが衣服だろうが音楽だろうがスポーツだろうが等価だと思う。好物は蜜柑なのか林檎なのかという話しで。ただこの内容なら、コストがかかってもカラーで見たかった2022/10/04
ぷほは
6
読み終わって感想をつぶやこうとすると、ちょうどマイナビTGC2022がライブ配信されていた。90s後半から現代までかなり細かく流れをつかむことができる。10sを「テン年代」と呼ぶノリには中々ついていけないものもあるが、定点観測を巻末で「都市のドラマツルギー」から考現学や現風研といった学術的側面に言及することによって地に足のついた感じにしている。またノームコア以降のエシカル的、テック的な要素に加えコロナ以後のストリートの変容を踏まえ、雑誌的文化においては饗宴ではない協働の大切さを強調しているようにも思えた。2022/03/21
ますりん
6
パルコのアクロス編集室40年の集大成本が出るというので、これは買わねばと購入。1994年版もあるので、1994年までは総論、1995年以降、事例交えて詳細に分析してます。80~90年代は知識経験ともにバッチリど真ん中なので良いとして、1990年代半ば以降、概ねファッションの業界の片隅で仕事をしてきて、この本で改めて時間の集積を俯瞰すると、もちろん懐かしさもあるのだけど、もう少し俯瞰して街を歩き、目の前の膨大な情報を再編、プリコラして新しいことができなかったか、思いつかなかったか、とただただ反省。。。2021/10/05
ポルポ・ウィズ・バナナ
5
00年代に入ると途端にトレンドが分からなくなり、05年あたりになると何が先で何が後かすら分からなくなる。つまり、自分も細分化された中の一つのトライブで生きるようになり、実際、それが00以降の流れなんだろう。その中でも主流とある動きはあるが──みたいな。自分の含めて「当時の若者」が今どんな生活してるのかに思いを馳せるとなんかこうクるものがある。2022/01/05
マヌタ
3
定点観察の40年史なので実際のスナップ写真も多く、時代ごとの移り変わりもよくわかる。欲をいえばカラーだったらもっとよかったのに。。 全体の流れとしては時代を追うごとにファッションの領域が広がり、ライフスタイルまでに及んでいるような気がする。 つまりライフスタイルそのものがファッションなのである。それは近年のSDGs的なエコバックやエコレザー、トレーニングした身体と合わせたスポーツ着などの流れのに表れている。 今後はファッションはさらにその幅を広げていくのだろうか。その視点を与えてくれるだけおもしろい2022/04/08