内容説明
簡単には行けない、地球の内側をナショジオがご案内！世界に散らばる、度肝を抜くような“究極の洞窟”の数々。人が暮らす田園地帯の地下に広がる巨大な空洞。地上ではお目にかかれない、巨大な美しい結晶だらけの洞窟。静謐な青に満ちた神秘的な水中洞窟。南極の氷の下にあった幻想世界。非公開の場所も収録。主要洞窟には、構造や成り立ちがわかるイラスト付き。
目次
１ 自然の驚異 並外れた規模の洞窟（ソンドン洞窟（ベトナム）
貴州省、広西チワン族自治区の洞窟群（中国）
クリアウォーター洞窟（マレーシア） ほか）
２ 極限の世界で輝く―結晶と氷の洞窟（結晶の洞窟（クエバ・デ・ロス・クリスタレス）（メキシコ）
フォックス氷河のアイスケーブ（ニュージーランド）
ロス島エレバス山のアイスケーブ（南極） ほか）
３ 神秘のタイムカプセル―水中洞窟（マヤのセノーテ（メキシコ）
オルダ洞窟（ロシア）
フィンガルの洞窟（英国） ほか）
1 ～ 4件／全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
138
多くの洞窟探検を支援してきたナショジオが紹介する「究極の洞窟」の数々。並外れた規模や比類のない景観、一般人が踏み入れないアクセス困難な選出が多いのが特徴。一章目から果てしない闇の深淵とのコントラストが美しい。小指の爪程の大きさで写っている人間がそのスケールを物語る。二章目はアイスケーブの青い神秘的な奇観で一般の洞窟観を覆す。エレバス山の氷洞など極限の環境がつくりだす眺めは貴重だ。三章目は清冽なオルダ洞窟、石柱が整然と並ぶフィンガルの洞窟など迷宮のような奥深さ。ナショジオの面目躍如と言える迫力のある写真集。2022/04/04
Kawai Hideki
105
嫁借り本。ナショナルジオグラフィックの写真家が訪れた世界のすごい洞窟の写真集。娘も気に入って、毎晩寝る前に読んだ。表紙はメキシコの「結晶の洞窟」。まるで氷柱の洞窟のように見えるが、実際はセレナイトという透明な石膏の結晶で、洞窟内の温度は44℃。熱射病予防の装備でも20分しか滞在できないとのこと。地下のマグマだまりによる熱が、何万年もの時間をかけて巨大結晶を成長させたのである。他にも、南極の氷洞、古代マヤの地下水脈、中米バハマの水中洞窟など、見所がいっぱい。2015/08/16
なる
53
表紙の氷柱のような洞窟、実は40度を超える高熱の洞窟である。なんという妙。鉱石の美しさは人智を超えたところにあるような気にさえなってくる。本作はナショナル・ジオグラフィックが採り上げた世界の洞窟について。自然が作り出したとは思えない六角形の石柱が並ぶフィンガル洞窟や、人骨のようなダンズ・ケーブ、チキビル洞窟などが特に印象深かった。もっとも好きなのは南極を中心とした氷洞。光の織り成す幻想的な世界に破滅願望がムクムクと頭をもたげてしまうのです。圧倒的な美の中で尽きることができるなら。どうしようもねえな。2021/08/16
へロム
52
見ているだけで引き込まれ、感動します。私たちが普段目にしている世界は本当に一部であり、テレビや本を通じて自分の知らない世界を知ることが可能になります。テレビでこの本を紹介してくれたのは、あの中江有里さんです。素敵な本を紹介していただき、本当にありがとうございます。【図書館本】2016/05/18
アナーキー靴下
36
タイトル通りの、洞窟好きにはたまらない一冊。コラムに載っている洞窟は除き、全21箇所。ベトナムのソンドン洞窟、中国の広西チワン族自治区洞窟群、メキシコの結晶の洞窟(表紙はここ)、マヤのセノーテ、などは少しページ数多めで、内部構造がイメージできる図も掲載されている。月並みな表現だが「自然が長い年月をかけてつくりあげた芸術」に圧倒されながら、ページを何度もいったりきたりし、溜め息をつくばかり。不二洞くらいしか行ったことがない私には想像を絶する世界で、むしろゲーム(モンハンやスカイリム)の景色を連想してしまう。2020/12/20
