内容説明
深い学びを得るにはいったい何が必要なのか?子どものころに学習困難を抱えていた著者が、多くの実証研究調査と、学びの専門家への取材を通してたどり着いた、小手先のテクニックではない本質的な「学び方」。米Amazon2017年ベスト・サイエンス書。
目次
第1章 価値を見いだす
第2章 目標を決める
第3章 能力を伸ばす
第4章 発展させる
第5章 関係づける
第6章 再考する
著者等紹介
ボーザー,アーリック[ボーザー,アーリック] [Boser,Ulrich]
米国先端政策研究所(Center for American Progress)シニアフェロー。学びについての研究と発信を行っており、ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙など、多数のメディアに記事が掲載されている。ビル&メリンダ・ゲイツ財団のアドバイザーも務める
月谷真紀[ツキタニマキ]
上智大学文学部卒業。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろき@巨人の肩
89
学習とは人生であり、学習は人をいつまでも成長させる。本書では、生涯学習のフィードバックループを6段階で説明する。①価値を見出す。学びたいと思わなければ学ぶことはできない。②目標を設定する。小さな目標で学習習慣を形成。③能力を伸ばす。自分の知識を記憶から引き出す検索練習や客観的フィードバックを得るなど練習法を工夫する。④発展させる。獲得した知識を体系的に説明できるようにする。⑤関係づける。他の知識との繋がりを考える。問題解決に活用する。⑥再考する。自分を過信せず、知識を見直し、新たに学びたいことを学ぶ。2022/12/18
Carlyuke
47
Kindle。学ぶこと一般についての最新情報が得られた感じ。テスト勉強より人に教えることの方が理解には効果がある。時代が変われば学ぶポイントも変わる。これからはいかに新しい情報や知識を学び使いこなせるようになるかという, 学び方を学んでいることが大切になる。学ぶ意味, 自分には習得できるだろうという感覚。メタ認知。時折自由に口頭などでの説明・アウトプット。母国語でさえ使わなければ失われてしまう。比較により応用できるようになる。自分で自分に説明してみる。初学者に理解できるように教えられること。脳機能は柔軟。2019/02/05
サアベドラ
22
効果的な学習法に関するポピュラーサイエンス。著者はアメリカのリベラル系シンクタンクの研究員。学習を6つのステップに分け、それぞれに有効な考え方やメソッドを研究に基づいて紹介している。明確な目標のもと、知識やスキルを能動的インプットで獲得し、内外からのフィードバックで軌道修正しつつ、検索練習や分散学習で記憶に定着させ、学んだことの根底にある概念や因果関係の理解を目指す。これだけでは未読の人には意味不明かもしれないが、だいたいこんな感じの内容。良い本だが、章割りと内容が少しずれていてわかりにくいのが欠点。2019/08/11
Riopapa
14
不覚にも蛍光ペンを使いながら読んでしまった。心理学の知見を教育現場に取り入れる必要性を感じた。2018/11/17
isao_key
13
理想的で効果的な学習方法について実証されたデータを使って説明している。イントロダクションで「もう習うより慣れろの時代ではない。成功するには単純な手順やノウハウを身につけるだけでは不十分だ。現代の世の中では学び方を知り、思考のスキルを身につけなければいけない。思考のスキルこそが大事なのだ」と力説する。自分で自分に問題を出したり、自分に説明したりするような能動的な学習方法が最も効果が高いという。学習を時間的に分散するやり方も効果がある。スキルの向上は間隔を開けて行うことと、定期的に繰り返すことがいいという。2018/10/22