チョコレートの真実

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チョコレートの真実

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862760159
  • NDC分類 588.34
  • Cコード C0036

内容説明

カカオ農園で働く子供たちは、チョコレートを知らない。児童労働、政府の腐敗、巨大企業の陰謀…チョコレートの魅惑的で危険な世界へ。気鋭の女性ジャーナリストが徹底取材した、今なお続いている「哀しみの歴史」。

目次

序章 善と悪が交錯する場所
第1章 流血の歴史を経て
第2章 黄金の液体
第3章 チョコレート会社の法廷闘争
第4章 ハーシーの栄光と挫折
第5章 甘くない世界
第6章 使い捨て
第7章 汚れたチョコレート
第8章 チョコレートの兵隊
第9章 カカオ集団訴訟
第10章 知りすぎた男
第11章 盗まれた果実
第12章 ほろ苦い勝利
エピローグ 公正を求めて

著者等紹介

オフ,キャロル[オフ,キャロル][Off,Carol]
ジャーナリスト。ユーゴスラビアの崩壊からアフガニスタンにおけるアメリカ主導の「対テロ戦争」まで、世界で数多くの紛争を取材、報道している。アフリカ、アジア、ヨーロッパについてのCBCテレビ・ドキュメンタリーで数多くの賞を受賞。The Ghosts of Medak Pocket:The Story of Canada’s Secret War(クロアチア・メダック村の亡霊―カナダPKO舞台の知られざる戦争)で2005年ダフォー賞を受賞

北村陽子[キタムラヨウコ]
東京都生まれ。上智大学外国語学部フランス語科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふろんた

35
こどもの強制労働というのは、コーヒー豆でも同じ話を聞いたことがあるので、なんとなく知っていたし、他にも似たような事例がある。健全な取引をするための施策が、必ずしも生産者に幸せをもたらしてはない。フェアトレード然り、消費する側が作った制度がさらなる負担をかけているとは。2014/02/07

ヨクト

33
そういうシーズンですね。ということで読んでみた。こんなにも昔から人間とカカオの歴史があるとは驚いた。「神々の食べ物」と呼ばれ、時に金よりも、時に命よりも大切に扱われたカカオ。この実は争いを生み、少なからず歴史に影響した。そして、その苦さしか知らない労働児童が多くいる。だからと言って、チョコを控えようなんて考えはNO。ただただ事実を知って、ただただ感謝しながら今日もチョコを頬張るよ。いつもよりも舌に残る甘さとほろ苦さを感じながら。2014/02/13

ビイーン

29
アフリカの腐敗した政治家や官僚、資本家達はカカオが生み出す利権に群がる。この先もずっとカカオ農園における児童の強制労働と児童人身売買が無くなる見込みはないという。そしてカカオ農園で強制労働を強いられる子供達はチョコレートの味を知らない。資本主義の歪みは不幸を生み出す。2020/02/23

Sakie

19
この時期、家の中にチョコレートがつい増える。それを食べながら読むのは自虐行為である。南アメリカ大陸でカカオが発見されて以来、植民地における奴隷労役や、児童人身売買による強制労働の上にチョコレート産業は繁栄し続けてきた。苛烈な搾取構造が現代になって変わったかというと、多国籍チョコレート企業と国家がグルになり、より狡猾になったという告発だ。規制は踏み倒し、内戦、虐殺、拷問、暗殺と枚挙にいとまがない。フェアトレード制度は機能しているものの、微々たるものである。目の前のチョコレートの来し方、推して知るべし。苦い。2021/02/15

ヒダン

19
チョコレートの世界史のような話から始まるが、現代に到れども変わることのないこの世界の不平等とその告発の歴史についての本だった。私たちはカカオ豆の形すら知らないが、彼らはチョコレートというものを知らない。200年以上同じことを延々と繰り返しているし、それが自分の目の届かないところで行われていれば普通の人々は喜んでそれに加担してしまう。資本主義の業の深いこと。ジャーナリストの勇気と正義を求める心は称賛に値するが、別の場所で同じことをしたり、ロビイングで誤魔化したり、資本家の勝利の歴史であることが虚しい。2017/03/15

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