選書〈風のビブリオ〉<br> 集団的自衛権の思想史―憲法九条と日米安保

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選書〈風のビブリオ〉
集団的自衛権の思想史―憲法九条と日米安保

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  • サイズ B6判/ページ数 214,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862581044
  • NDC分類 323.142
  • Cコード C0331

内容説明

平和構築を専門とする著者は、安保法制をめぐる議論の中で「日本国憲法の国際協調主義が瀕死の重傷を負っている」ことを憂慮、日本の憲法学の歴史にその淵源を探りつつ、(集団的)自衛権がわが国でどのように語られてきたかを詳細に追う。

目次

序章 日本の国家体制と安保法制
第1章 自衛権を持っているのは誰なのか?―一九四五年八月革命と憲法学出生の秘密
第2章 憲法九条は絶対平和主義なのか?―一九五一年単独講和と集団的自衛の模索
第3章 日米安保は最低限の自衛なのか?―一九六〇年安保改正と高度経済成長の成功体験
第4章 内閣法制局は何を守っているのか?―一九七二年政府見解と沖縄の体制内部化
第5章 冷戦終焉は何を変えたのか?―一九九一年湾岸戦争のトラウマと同盟の再定義
終章 日本の立憲主義と国際協調主義

著者等紹介

篠田英朗[シノダヒデアキ]
ロンドン大学(London School of Economics and Political Science)大学院修了(国際関係学Ph.D.)。広島大学平和科学研究センター准教授などをへて、現在、東京外国語大学総合国際学研究院教授。ケンブリッジ大学、コロンビア大学客員研究員を歴任。主要著書に、『「国家主権」という思想―国際立憲主義への軌跡』(勁草書房、2012年=サントリー学芸賞)、『平和構築と法の支配―国際平和活動の理論的・機能的分析』(創文社、2003年=大佛次郎論壇賞(韓国語訳版2008年))など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

43
戦後の日本は集団的自衛権違憲論による軽武装路線をひたすらとってきた。冷戦後は、その矛盾を度重なる特措法やPKOでしのいできたが、限界を迎えて2014年の7・1閣議決定につながった。第18回読売・吉野作造賞だけあり、改憲賛同本です。ただ、集団的自衛権の政府解釈が時代に応じて都合よく変遷してきた史実を丁寧に掘り起こしで、解説している点は一読の価値があります。この手の本はどうしても岩波書店が多くなってしまうので、思考法のバランスをとる意味では良いかもしれません。2017/06/21

那由田 忠

18
平和構築を専門とする国際法学者が、集団的自衛権説明の変遷を辿り、内閣法制局が積み上げた国家法人説に基づく自衛権と9条解釈を批判的に考察した、第18回読売・吉野作造賞の本。国際法では慣習法でしかない自衛権を「国家の基本的権利」とすると、個人の自然権を国家に拡張した妙なものであると。この視点が見えずに理解しにくかったが、英米と仏独の主権概念の違いを学べた。法制局長佐藤達夫が、50年代に自衛力を憲法13条から位置づけたのを知って驚いた。著者は、9条と安保条約を独特に組み合わせた安保=平和構築の体制を評価する。2022/04/15

Francis

16
2日間で読了。1960年代までは集団自衛権は認められていたのに、1970年代以降沖縄返還との絡みなどで集団自衛権は認められなくなっていった歴史を資料を通して明らかにしていく。篠田さん、よくぞここまで調べてくれました。篠田さんは最近はブログなどで日本国憲法9条にこだわる日本の憲法学者を批判しているが、その議論を読んでいると憲法学者のみならず、憲法9条をやたら有難がって奉っている自称護憲論者は実は戦前の〈丸山真男的に言えば)ウルトラ・ナショナリストと案外変わらない気がしている。2018/11/14

かんがく

14
安倍内閣によって行使が容認されて話題になった集団的自衛権。正直よく理解していなかったので手に取るが、戦後日本において集団的自衛権がどのように解釈されてきたかが概説されていて面白かった。著者は国際政治が専門であるが、門外漢であることを断った上で憲法学者の自衛権解釈を批判している。「最低限の自衛」とは何か。2019/08/08

Haruka Fukuhara

11
国際政治と思想史と憲法学の交錯する非常に繊細な部分に果敢に飛び込んだ意欲作。憲法学者のこの本への反応が気になるけれど、多分まともに取り合うことはしないのではないかという気がする。というのは丸山-福田の論争にしても高坂-坂本のそれにしても、権威を有する側はあえて批判を黙殺することで権威を維持してきた伝統があるように思われるため。 ただ専門外の憲法に関しての著者の理解にはやや難があるように思われる場面もあり、それだけに両者間で真摯な対話が持たれると非常に有意義な場面という気がする。2017/07/22

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