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家族内殺人

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862483881
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0236

内容説明

普通の人がなぜ家族を殺すのか?日本が変質している、日本の古き良き伝統が失われているといった言説が蔓延している。日本の家族崩壊が進んだ結果、家族内殺人が頻発するとんでもない時代になってきた、と。だが、それは本当だろうか?犯罪者処遇の現場体験と犯罪統計の両方に精通するメンバーが少年による親殺し、児童虐待による子殺し、嬰児殺人、高齢者による殺人、無理心中やDV殺人など家族内殺人を加害者の実態に即して検証する。

目次

第1章 家族内殺人の動向はどうなっているのか
第2章 少年による親殺しはどうなっているのか
第3章 データから読み解く子殺しと児童虐待
第4章 嬰児殺の動向と背景を考える―女子少年による嬰児殺を中心に
第5章 高齢者の殺人は今日の社会を映す鏡である
第6章 無理心中・DV・子殺しの場合
第7章 殺人を犯した者の再犯と更正はどうなっているのか
第8章 メディア等で報道されている家族内殺人・年表

著者等紹介

浜井浩一[ハマイコウイチ]
1960年愛知県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。龍谷大学法科大学院教授(犯罪学)。1984年に法務省に採用され、少年鑑別所、少年院、刑務所、保護観察所などの犯罪者処遇の現場のほか、法務総合研究所、在イタリア国連犯罪司法研究所を歴任し、2003年4月から龍谷大学。臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

5
7名の著者による、さまざまな切り口で、主に統計的な分析を行った、地道な研究書。巻末の「戦後家族内殺人年表」50ページが迫力。2009/11/17

くさてる

3
日本における殺人のおよそ4割を、家族内殺人が占める。その実態を統計的データや調査、歴史によって知ることが出来る。どの項目も冷静で煽るような内容ではない。個人的には浜井浩一の「脚色された報道よりも実態に即した分析を」という言葉がいちばん強く頷けた。どのような社会問題にもあてはまる言葉かもしれないが、ひとつの問題がまとう先入観やイメージを乗り越えてその本質に迫るということはとても難しいことなのだろう。けれど、それ抜きでは、解決にも救済にも繋がらないのだ。2011/10/13

たません

2
子供の日にそぐわないが、仕方がない。友人から借用。直球の題名だが、内容は研究書である。感情的でなく、統計データを示しながら、淡々と各研究者が見解を述べている。よく考えると衝撃的な結果であるものの、必要以上の恐怖はなくむしろ、社会の構造であったり、家族のあり方であったりを考えさせられる。特に嬰児殺は、親となる人間の未熟さを如実に表している。少子高齢化の現代、こどもが生まれてる可能性をこうやって消し去るのもどうなんだろう。個人的に、私は社会が育ててもいいと思う。家族だから難しいこともあると思うな。2020/05/05

るうるう

2
引用:「児童虐待の多くが刑法上の犯罪に該当し、通常の犯罪としての手続きがとられている。(子どもが死亡した場合の)身体的虐待に関しては、殺人罪や傷害致死罪など、ネグレクトに関しては、保護責任者遺棄致死罪、不作為による殺人罪・・・性的虐待に関しては、強制わいせつ罪や強姦罪などが該当する」罪名をどう呼ぶかは大事だと思う。児童虐待という表現は人によっては「しつけ」との区別がつかないし、加害者自身が、他人への暴行と家族への虐待は別物と考える理由になってしまう気がする。「わいせつ」という表現も。 2015/01/20

遥かなる甲子園

1
家族内殺人の内訳として嬰児殺や介護疲れの心中のことを考えるべきというのが心に沁みた。一般家庭の崩壊というバイアスが自分にも掛かっていた。2016/07/26

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