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学力とは何か

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862483379
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0237

内容説明

文科省も日教組も日本経団連もカリスマ教師もお子さま教も全部間違っている!人間は学力だ、学力とは受験に通用する力だ、学力とは知識の集積だ、という俗耳に入りやすいあっけらかんとした言葉があちこちから聞こえてくる。だが、教育によって個人は形成されるという観点は、一顧だにされていない。教え方やコツの問題だけで、学力の問題を解決できると考えることが間違いなのだ。学力の低下を含む子どもたちの人間力の低下が緊急の課題なのだ。現場のリアルな目で学力低下問題に一石を投じる論争の書。

目次

学力とは何か
学力低下の原因は何か
学力はどう論じられてきたか
学ぶことはひとの本能ではない
学校教育はそもそもなぜ必要なのか
高校教師はなぜ成績だけで合否判断をしたがるのか
教育におけるグローバルスタンダードを受容してはならない
学校だけで子どもの学力の責任を負うべきなのか―東京・杉並区和田中「夜スペ」問題をめぐって
学力イコール受験力は、なぜいかがわしいのか―カリスマ教師・陰山英男『本当の学力をつける本』をめぐって
得をするから勉強するって本当なのか―受験研究家・和田秀樹『学力崩壊』をめぐって〔ほか〕

著者等紹介

諏訪哲二[スワテツジ]
1941年千葉県生まれ。東京教育大学文学部卒業。「プロ教師の会」の精神的支柱として活躍中。現在、日本教育大学院大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぷるぷる

5
教育制度批判でどうにも腑に落ちないのが学校という仕組みそのものが勤続疲労を起こしている部分に目を向けないことである。この本での主張も要するに勉強だけでなく人間として成長するのも大事な教育ということ。但しそれが学校でなくてはならないという理由にはならないと私は思う。納得するのはメディアで盛んに取り上げられる学力低下は経済的市場的原理を教育に導入したからという部分。学力問題はマスメディアの報道によるものが大きいと思う。技術進歩が早く専門化が必要な時代には捨てなければいけないモノもあるはずだ。2012/01/16

ひじり☆

4
学力の定義って難しい。2016/04/03

鵜殿篤

1
教育に関して、古来から「自由」か「強制」かで議論が繰り返されてきている。しかしある種の教育学は、教育のことを「自由への強制」と把握している。ここが、法学や経済学など他の人文社会諸科学では扱わないし扱えないだろう、教育学固有の領域となってくる。本書も、教育を「自由への強制」と捉える教育哲学ないしは人間観を共有している。だから、新自由主義のような単細胞(あるいは粗雑な個人主義)の世界観に対して極めて批判的となってくると同時に、単純な「強制」という立場にも与さない。2017/12/07

かなく

1
危機意識の低下が問題だと思う。 一生懸命に勉強しなくても(学ばなくても、努力しなくても)そこそこ楽しく生きていける、便利な社会になってしまった。2015/11/07

nom

1
教育問題ってすごい難しいと思う。「公教育」に何を求めるのか。「受験の際に役立つ知力」なのか「人として生きていく際に必要となる人間力」なのか。片方だけではいけないし、どのようにバランスをとるべきなのか。そもそも、「学力」をどのように定義すればいいのか。2013/02/14

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