東京大学「80年代地下文化論」講義

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  • サイズ A5判/ページ数 436p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784861911637
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0076

目次

「かっこいい」とはなにか
ニューウェーブの時代とピテカントロプス・エレクトス
西武セゾン文化の栄光と凋落
YMOの「毒」、“クリエイティヴ”というイデオロギー
森ビルの文化戦略と、いとうせいこうの「戦術」
「アングラ」はなぜ死語になったか
いろいろな質問に答える
由利徹、モンティ・パイソン、ラジカル・ガジベリビンバ・システム
それを好きと言ったら、変に思われるんじゃないか
ゼビウスと大友克洋と岡崎京子、それと「居場所がない」こと
「おたく」の研究、岡崎京子の視線、ピテカンの意味
東京の繁華街の変遷
とりあえずのまとめ―80年代と現在との接続

著者等紹介

宮沢章夫[ミヤザワアキオ]
劇作家、演出家、作家、エッセイスト(1956年‐)。静岡県出身。多摩美術大学中退。遊園地再生事業団主宰、早稲田大学客員教授。大学中退後なにもしていなかった。「ひきこもり期」が2年ほどありただ読書をする。知人の薦めでラジオ番組の構成を手伝う。1983年、「シティボーイズ・ショー」に作・演出で参加。1984年、桑原茂一の呼びかけで「ドラマンス」に参加。1985年「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」を結成、80年代カルチャー・シーンの先頭に立つ。1990年、作品ごとに俳優を集めて演劇を上演するユニット「遊園地再生事業団」を組織。1992年、『ヒネミ』で岸田國士戯曲賞を受賞。1999年に小説『サーチエンジン・システムクラッシュ』を発表、芥川賞・三島由紀夫賞候補となり注目を集める。現在は遊園地再生事業団の活動のほか、各種プロデュース公演への参加、ワークショップ、京都造形芸術大学・早稲田大学・東京大学などでの教育活動を積極的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かみしの

4
80年代というのはまだこの世に生まれてもいないわけで、バブル崩壊以降の文化しか知らないわけだけれど宮沢章夫の語るところの「かっこよさ」というのはなんとなく理解できる。果たしてテン年代とはどういう時代であるのか、ということを考える上で重要な一冊であると思う。バックボーンにあるピテカンとおたくの対立は、現代においては非常に薄くなっている気がする。欅坂の表象や、ネットと伝達、オザケン・コーネリアスの活動再開など、とらえるべき現象は多そう。80年代は記号化、階層化、資本主義への批評の視線の時代。2017/05/24

じょな

3
ピテカントロプスエレクトス 文中に何回出て来ただろうか 平成生まれの私からしたらこれまで生きてて遭遇したことのない語彙2014/08/17

wasabi

3
「『不合理』。言ってみればこれこそが文化だと思うんです。ところがいま、文化全体が、こういった合理主義みたいなものにすべて収束されていくというふうに考えられます」「そうは言っても西武セゾングループが果たした一定の役割はあったし、それによって動かされる文化というのもあった。そこから生み出される新たな文化というのも当然あったはずですけれど、そうした現象をひどく憎悪していた人たちが80年代に存在し、それがおそらく『六本木ヒルズ』を生んだというふうに、僕には見えてしかたがないんです」。2013/05/18

miunac

2
最近の言葉でいえば、リア充が陰キャを笑ってる、そういう本。このエリート意識はなんだろうね。私はスネークマンショーもYMOも蓮實重彦も漫画ブリッコも岡崎京子も高橋源一郎も大塚英志も買ってましたけどね。宮沢章夫の中で、(最)上部のピテカンと(最)底辺のオタクというヒエラルキーが抜き難くあるんだろうね。知識として既にそのヒエラルキーは成立しないのはわかっていても、身体感覚として抜けないのだろう。宮沢章夫はもう少し頭がいいと思ってたけどね。2020/03/17

rosehrsworld

2
2000年生まれです。80年代の文化に興味があります。さすがにこの本だけで80年代のサブカルチャーを理解したことにするのは無理があるので、もっと色々な人の視点からの本も読んで理解を深めたいです。

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