内容説明
熱狂的な趣味が数年間いきなり切断される。そしてそれを(他者の欲動によって)再接続する。という奇妙な経験を通し、対象と自己の双方をより深く見つめようとする実験の書。愛の喪失と再獲得に関する文学。そして、「闘う人/闘ってみせる人」という存在に対する信仰の告白―。シーンを牽引する音楽家・音楽講師にして、今最も次回作が注目される文筆家・菊地成孔が、5年間の「凍結」を解き、自らの聖域とついに対峙した入魂の第三エッセイ集。
目次
01 『解凍当日』5年後の世界
02 『5年前の世界』菊地成孔の「ひとりマニュ穴」マスターピース
03 『解凍直後』(滝本誠×戦闘竜;吉田秀彦×ルーロン・ガードナー ほか)
04 対談(菊地成孔×安田大サーカス;菊地成孔×宮崎正博)
05 5年後の世界(「何の文句もない。チケットさえ買わなければ。或いはチケットを買ったっていい。これが贅沢なキッチュならば」―新日本プロレス1・4「闘魂祭り」観戦記;日本語に訳された自由への闘いは鬱病にさえ効く―1・15ドラゴンゲート、2・27みちのくプロレス両後楽園ホール大会観戦記 ほか)
著者等紹介
菊地成孔[キクチナルヨシ]
1963年生まれ。音楽家/文筆家/東京大学教養学部非常勤講師。ジャズ・サキソフォニストとしてのソロ・アルバム第2弾「南米のエリザベス・テーラー」(EWE)をリリース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Akito Yoshiue
8
今読むと格闘技界のいろんなことが懐かしい。2023/10/09
sidmar arai
0
「あなたの前の彼女だって、むかしはヒョードルだのミルコだの言ってた筈だ」の菊地成孔の前作。 まだこなれていないというか、くどいというか、リングの周りをグルグル回っているような文章だ。 でも、ノゲイラだのミルコだのヒョードルだの桜庭だのUWFだの前田だのと出てくると、やっぱりワクワクしちゃって一気読み。 好きなところは、こんな格闘技でもプロレスでもない記述だったりするんだけど。 「優れたドラマの醍醐味とは、途中から見ることだ。どんなドラマでもTSUTAYAに行けば第一巻から見られるようになってし2013/12/10
ビーフハート
0
おぉ、今作は好き勝手に書いてますな菊地氏。2010/04/06
k
0
花見と闘犬2009/05/18
中林助手2
0
古い本だが内容は面白い。2022/02/04