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肥満と飢餓―世界フード・ビジネスの不幸のシステム

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  • サイズ A5判/ページ数 427p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861822902
  • NDC分類 588.09
  • Cコード C0033

内容説明

世界の農民と消費者を不幸にするグローバル・フードシステムの実態と全貌を明らかにし、南北を越えて世界中で絶賛された名著。

目次

なぜ世界で、一〇億人が飢えにあえぎ、一〇億人が肥満に苦しむのか?
「肥満」と「飢餓」を生み出す世界フードシステム
崩壊する農村、自殺する農民
あなたが、メキシコ人になったら…
世界フードシステムの知られざる歴史
フードビジネスは、市場を支配し政府を動かす―競合他社は味方であり、消費者・生産者は敵である
化学は、いかに農業・食料を変化させたのか?
大豆、世界フードシステムの隠れた主役
スーパーマーケットは、消費と生産を支配する―いかに消費者は買わされているのか?
消費者は、いかに食生活が操作されているのか?―肥満は社会的につくられる
フードシステムの変革は可能か?

著者等紹介

パテル,ラジ[パテル,ラジ][Patel,Raj]
米国在住のエコノミスト、ジャーナリスト。1972年、ロンドン生まれ。英オックスフォード大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス(LSE)を卒業後、米コーネル大学で博士号を取得。世界貿易機構(WTO)、世界銀行に、エコノミストとして勤務した。その一方で、アクティビストとしても活躍しており、1999年のWTO閣僚会議(米シアトル)の際の、数万人が参加し世界の注目を集めた抗議行動のオルガナイザーの一人である。世界銀行やWTO、G8やG20などの国際会議の際には、「会場の内外」で的確な批評を展開する論客として多いに注目を集めた

佐久間智子[サクマトモコ]
アジア太平洋資料センター理事。1996年~2001年、「市民フォーラム2001」事務局長。2002年~2008年、「環境・持続社会」研究センター理事。現在、女子栄養大学非常勤講師、明治学院大学国際平和研究所研究員などを務めており、経済のグローバル化の社会・開発影響に関する調査・研究および発言を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

魚京童!

13
いい本だ。肥満に飢餓。世界は変革を迎えている。多くの人が貧者で、少ないものが富を独占する。であるならば、私も富を独占したい。そして…。なんだろうね。しょうがないよね。資本主義だもん。いつまでたってもそこに帰ってくる。資本主義だもん。万歳。いいじゃん。お金を持てる人が持ってる。それで。帰ってこないだけ。しょうがないよね。だって生まれた時代がそうだったんだもん。一発逆転にかけるしかない。そんな世界はやばいと思う。人間が人間でなくなって、考える人がいなくなる。素晴らしい新世界だ。既に始まっている。2019/02/16

ラーメン小池

4
「食の終焉」、「フードインク」と並び、現代の食・アグリビジネス・農業に関する問題点を述べた衝撃作。本書では特に飢餓と肥満、農業貿易、農村の貧困などに関する記述が充実している。大豆が現代の”世界フードシステムの隠れた主役”という章については目から鱗であった。本書を読むと肥満を防ごうとする意志が湧き上がるのではないか?また本書の推薦ポイントとして、訳者による日本の農と食の現状分析と我々が身近に取り組める対策が、簡潔に判りやすく述べている。私自身も食と農の専門家の端くれであるが、この内容は非常に的確と感じる。2014/06/29

ゆき

4
この本は「世界で生じている“飢餓”と“肥満”は、同一の問題から派生している現象である。」という衝撃的な一言が含まれる章からはじまる全9章と日本独自の解説付き含み408ページに及ぶ分厚い本です。正直、データやこれまでの世界各国がとってきた政策や農業改革、進行する飢餓など、電車の中で読むような本ではありません。読むなら休日の午後に、手にマーカーを携えて挑んだ方がいいです。なぜならば、本著作でふれる世界のフードシステムについてはまとまりのある文章ですが、俯瞰して本著作の意味する問題を考える意義があるからです。2012/12/11

じん★ひで

3
再読。初見の衝撃以上に示唆の深さ、多様さを再認識。訳本独特の言い回しや量の膨大さから万人向けではないが、食料・農業問題に興味のある人ならば、必ずや考え方が揺さぶられる本。表面的な解説では決して終わっていない。何度でも読み返したいと改めて思った。2012/07/21

lily

2
NAFTA締結後のメキシコの悲劇。アメリカの名のある大学で学んだエリートでも、お金に目が眩めば自由貿易の弊害が見えなくなる。解決策はフェアトレードではなく、地産地消やフードビジネスからの脱却というまともな提言だが、これが難しいんだよなぁ。。「食事とセックスを結びつけるのは正しい。心の底から満足する食事に比べると、食品産業による食品はまるで思春期の若者の自慰行為のようなものだ。」旬の食材を適切に使って美味しく食べる。昔は当たり前にできていたことが、今は難しい。2019/06/03

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