内容説明
旗本高橋家の養子謙三郎は、実兄山岡紀一郎、養家の隠居義左衛門のもと修行に励み、槍一筋で破格の出世を遂げる。桜田門外の変、清河八郎の策謀による浪士組の上京、新選組の結成…、激動の時代に将軍家への忠誠を貫く男、のちの泥舟、高橋謙三郎。勝海舟、山岡鉄舟と並び幕末三舟と称された男の生涯。
著者等紹介
子母沢寛[シモザワカン]
明治25‐昭和43年(1892‐1968年)。小説家。北海道生まれ。もと彰義隊の御家人の孫として生まれ、その回顧談を聞いて育つ。明治大学を卒業後、複数の新聞社、木材会社、商社などを経て、大正15年より東京日日新聞社に勤務し、侠客ものを書き始める。昭和3年『新選組始末記』を刊行、この作品は後に刊行された『新選組異聞』『新選組物語』とともに「新選組三部作」と称され、創作性が高いとされながらも、今なお、新選組研究者のバイブルとまでいわれている。昭和7年『国定忠治』を発表。股旅もの作家として独立。以後、侠客、幕臣を主人公とした作品を次々に発表する。昭和36年『座頭市物語』が映画化され、好評を博す。昭和37年幕末維新を背景にした一連の作品で第十回菊池寛賞を受賞
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