保守のヒント

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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784861102271
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0036

内容説明

混迷の日本をどう捉えればいいのか。保守と右翼の違い、マニフェスト選挙の問題点など、気鋭の学者が近代日本史をふまえつつ論じる。「右的なもの」の本質に迫る宮台真司氏とのロング対談を収録。

目次

序 保守のヒント
第1部 保守と右翼(保守思想を問い直す;日本右翼再考―その思想と系譜をめぐって;「右」の論理:宮台真司×中島岳志)
第2部 近代日本を見つめ直す(アジア主義とは何だったのか;その先の東アジア共同体―日中戦争期に哲学者・三木清はどう行動したか?;平等と幸福を探求した昭和維新―橋川文三『昭和維新試論』;日本のナショナリズムの源流を探る―橋川文三『ナショナリズム』;橋川文三『昭和ナショナリズムの諸相』;小林秀雄と伝統への意思;大川周明・幻の原稿)
第3部 現代日本のナショナリズム(窪塚洋介と平成ネオ・ナショナリズムはどこへ行くのか;若者の「自分探し」と平成ネオ・ナショナリズム;小沢一郎論;小沢の考えを忖度するな!)

著者等紹介

中島岳志[ナカジマタケシ]
1975年、大阪生まれ。大阪外国語大学(ヒンディー語専攻)卒業。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。学術博士(地域研究)。博士論文で第三回アジア太平洋研究賞受賞。京都大学人文科学研究所研修員、日本学術振興会特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nbhd

16
堂本剛&窪塚洋介論、宮台真司対談に日本右翼思想史、アジア主義論に橋川文三、大川周明に小沢一郎論、とテンコ盛りの一冊で満腹。なかでも、いちばん大事だと思ったのは「保守主義者は、超越的存在に照らして、自己がいかに不完全で罪深い存在であるのかを常に反省的にとらえます」という箇所。もしも(著者の言う「左翼」的な)パーフェクトヒューマンだったら、そもそも歴史を鏡にする必要がない。超越的存在を前に卑小な私だからこそ、過去にヒントを求める必然が生じる。そういう意味で親鸞さんの教えは保守思想に親和性があるのだね、と納得。2016/10/12

向う岸

7
保守は人間の理性に全面的に依拠するよりも、長年の歴史の中で蓄積されてきた 社会的経験知や良識、伝統といった「人智を超えたもの」を重視する。保守と右翼の相違点は、保守はリアル主義なのに対し、右翼は「理想社会は可能だ」というロマン主義を持っているところ。「左翼の言っていることの反対のことを言っていれば保守だ」というような脊髄反射的な反左翼は卒業すべき。一番右と一番左の思想が人類に平等な理想の社会を構築するという点で共通しているのは非常に興味深い。人類補完計画は石原莞爾らのウルトラ・ナショナリズムだったのか。2012/12/19

amanon

3
本書が出てから早10年。保守の何たるかが問われることなく、言葉が一人歩きし、右翼と左翼の定義が曖昧なまま、違う意見の持ち主同士が互いにレッテルを貼り合い、一方通行的な罵り合いを続けている昨今だからこそ読まれるべき本だと思う。何より第一次政権の時点で、安倍元首相の言説に強い危機感を抱いているというのは、まさに先見の明があったということだろう。そして、本来なら中庸的なあり方を目指す保守が、ひたすら左翼リベラルや人権擁護的なあり方を蔑み罵倒する立場の代名詞になってしまったのか?という倒錯的事態に頭を抱えた次第。2020/09/20

tk

2
宮台真司との対談を読んだ。 「サイファ」について言及されている数少ない例。http://www.miyadai.com/index.php?itemid=909#2012/12/06

たしかにわたしがうえのです。

1
☆4中島岳志氏は『秋葉原事件』を読んでからずっと気になっているのだが、加藤を追い続けているところの意味がというか、彼のポジションがよくわかる本であった。彼もまた京都学派を竹内好や橋爪文三を通しながら非常に気にしている。自分の問題意識との関連で少し追っていってみたい。2012/12/24

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