内容説明
阪神大震災の傷を残しながらなおも建築を継承していく「ゼンカイ」ハウス、中庭を巡る外廊下に家族各個人の部屋が取りつく「愛田荘」、斜面という敷地も景観も設計に組入れた「苦楽園」など、つねに広い視野と深い読みで挑戦し続ける建築家の10年にわたる仕事と思索の軌跡。
目次
第1章 「ゼンカイ」ハウスがうまれたとき(もうひとつの廃墟論;壊れたものを直すということについて)
第2章 設計ノート(外気の部屋;“家族”のようなもの、“住宅”のようなもの;“決定的な決定性”の不在 ほか)
第3章 環境とは何だろうか(環境問題と「自然」;「建築」の居場所;防災という思想、安全という文化 ほか)
著者等紹介
宮本佳明[ミヤモトカツヒロ]
1961年兵庫県宝塚市生まれ。1984年東京大学工学部建築学科卒業。1987年同大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。1988年アトリエ第5建築界設立。2002年宮本佳明建築設計事務所に改組。大阪芸術大学環境デザイン学科助教授。1995年芦屋川左岸堆積体で夢シティ21への提言―阪神大震災をこえて最優秀賞。1996年第6回ヴェニス・ビエンナーレ建築展(共同作品)金獅子賞。1998年「ゼンカイ」ハウスでJCDデザイン賞(ジャン・ヌーベル賞)・JIA新人賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。