内容説明
笑えて怖い、究極のエンタメ・ブック・ガイド!書評界の雄ふたりが、「何をどう読む?」で大激論。
目次
いきなり『黒い仏』で評価真っ二つ
宮部・現代犯罪小説の総決算『模倣犯』
『チーズはどこへ消えた?』はオヤジの説教?
技巧派・東野圭吾の面目躍如、『片思い』
翻訳ミステリ年間ベスト1、北上印『ハドリアヌスの長城』
達意の文章からにじむ二谷友里恵の個性
少年小説の王道『翼はいつまでも』はノスタルジー小説か?
戸梶圭太が描く爆笑“激安犯罪”
『ルー=ガルー』と『妖怪』シリーズの共通点
業界人は身につまされる?『超殺人事件』〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
78
書評家二人による書評対談をまとめたもの。季刊誌連載で、編集者からと書評家二人から選んだ、ミステリホラーSF歴史ものなどの娯楽小説を読みそれぞれ採点していく。編集者からのは当時のベストセラーや実用書ばかり。第一回は2001年夏で、殊能将之『黒い仏』で大激論。あれはねえ… 個人的にあまり知らない作家の作品の話が多く、読んでみようという気になった。ベタ好きの北上と斜に構えた理論派の大森の二人の正反対の火花飛び散る掛け合いのような対話が面白く、食傷気味のガイドブック本だったが、いろいろ感心した。2018/10/17
ばりぼー
44
ロッキング・オン社の雑誌『SIGHT』に連載された、北上次郎VS大森望の言いたい放題エンタメガイド。理性よりも感情を優先して「物語」に涙する北上次郎と、嫌いな作品も理路整然と分析する理論派大森望のかけあいはまるで漫才。前半は渋谷陽一(FM『ヤング・ジョッキ―』のDJが懐かしい!)が司会を務め、白川道『天国への階段』を、「通俗の極み」「僕のレッド・ツェッペリン観は根底から覆されました」という大森の発言に、「読むと腹が立ちそうだなぁ(笑)」とツェッペリン評論家としての絶妙なリアクションもあります(笑)。2017/12/08
kubottar
23
毒舌書評本。2005年あたりの本を紹介してるのでラインナップが古いのは若干感じるが面白そうな本がたくさん見つかった。気になったのはビジネス書も何冊か紹介しているのはいいけど、全て貶すくらいなら最初から紹介するな(笑)エンタメ小説を読むであろうファンに受けそうな書評という意味で載せたのだろうか、と邪推してしまう。2017/10/05
伊織
16
なんといっても北上さんと大森さんの掛け合いが面白い!北上さんが大森さんに対して「おまえ」とか言っちゃうところはなんだかお二人の仲のよさが垣間見えました。それにしても北上さんの「興味ない」には笑えます。そりゃ書評家といっても好みはありますもんね。2010/08/01
山田太郎
14
たいへんためになりました2008/06/03