内容説明
『星の王子さま』につづく魅力の新訳第4弾!甦れ!あの名作ファンタジー。人類の堕落に、神さまが考えたこと―。
著者等紹介
シュペルヴィエル[シュペルヴィエル]
1884‐1960、詩人。南米ウルグアイ生まれ。生後8ヶ月で両親と死別。1894年叔父一家とパリに移住。独自の主題で定型詩と自由詩を駆使し、宇宙的神秘世界を作り上げた。小説、戯曲の分野でも活動
三野博司[ミノヒロシ]
1949年、京都生まれ。京都大学卒。クレルモン=フェラン大学博士課程修了。奈良女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ndj.
5
とても読みやすい新訳、可愛らしい装丁。どの作品も、シュペルヴィエルに期待する哀しさ、切なさ、ちょっとした棘、に充ちている。なかでも、たった3頁の小作品なのだけれど、老いた母親にお碗いっぱいの牛乳を毎日運び続ける息子の話、「牛乳の碗」が素晴らしかった。2015/09/20
aki
3
フランスの詩人、シュペルヴィエルの幻想的な短編集。堀口大学訳が有名で、読んだような記憶もあったが、ストーリーなど、すっかり忘れていた。哀しい作品多し。「再会した妻」は予想通りの展開だが、犬が登場することに注目。DOGの反対はGODで、落魄した神を表しているからだ。ジョイスの『ユリシーズ』を連想。タイトルストーリーも悲しい。箱船に乗れなかった者たちの最後が淡々と描かれている。ノアの箱船問題は古くて新しい問題。確か白熱教室のサンデル先生は入学試験の選別に焦点をあてて、ノアの箱船問題を論じていたような。2011/06/08
ま
0
☆☆☆2009/08/14
izumone
0
ほぼ同時期に読んだ古典新訳文庫版『海に住む少女』と重複が2篇。図らずも比較することになって,翻訳によって生まれる読書の「感触」の違いを改めて実感。2022/05/14
ロバーツ
0
論創社のファンタジーコレクションの一冊。ジュペルヴィエルの短編7篇を収録。最後の「再会した妻」は考えさせられる。2021/01/02