目次
1 リアルと世界(ワンビン『無言歌(溝)』
ガス・ヴァン・サント『エレファント』 ほか)
2 想定外!(園子温『冷たい熱帯魚』;デヴィッド・クローネンバーグ『ヒストリー・オブ・バイオレンス』 ほか)
3 意味の意味、その先へ(ミヒャエル・ハネケ『白いリボン』;瀬々敬久『ヘヴンズストーリー』 ほか)
4 死線から、また始まる(イエジー・スコリモフスキ『エッセンシャル・キリング』;クリント・イーストウッド『ヒアアフター』 ほか)
著者等紹介
村山匡一郎[ムラヤマキョウイチロウ]
1947年生まれ。日本経済新聞やキネマ旬報など新聞・映画雑誌で評論活動をする傍ら、多摩美術大学・武蔵野美術大学・イメージフォーラム研究所などで教える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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踊る猫
22
再読。しょうもない映画としか思えなかった『ミスター・ロンリー』もこうやって本格的に論じられると観逃していたのかと恥じさせられる。ひとつひとつの作品論が実に濃い。だからこちらを再見に誘うだけの力は十分にある。ポスト・カタストロフがなにを意味するのかは今ひとつ分からないところがあったのだけれど(冷戦、ないしはイラク戦争や9.11や3.11を含むのだろうか?)、それでもこちらを捉えて離さないのは流石は名うての執筆陣による分析といったところだろう。読んでいて、知らなかった多くの監督を知ることが出来た。なかなか貴重2019/03/30
白黒豆黄昏ぞんび
7
ここに載ってる映画はけっこう観てますが、いかにちゃんと観れてなかったかがわかるというか、読み取れてなかったんだなあと感じた。まあ、いわばインテリ映画評論だね。2012/07/11
踊る猫
3
「ポスト・カタストロフ時代の想像力」、つまり「悲劇」の「後」の「想像力」。しかしこの「カタストロフ」「悲劇」とはなにを指すのだろうか? そんなことを考えたのだけれどそれに対する答えはなかなか本書では見出だせなかった。読者としての未熟さに拠るものなのだろうか……だが単に言葉遊びやハッタリとしてこの副題を受け取ることももったいないと思ってしまうので悩ましいのだった。もっとこの本で論じられている映画を観てから考えてみるのも一興かな……そう思った。人を映画に走らせるだけの力は備えた論評が収められているのではないか2016/06/17
中国女
1
個人的に好きな監督のやつがいっぱいで嬉しいけど中身はただのカタログ。大げさなサブタイトルつけやがって、読まんでよし!2016/03/22