出版社内容情報
内容主旨:SE本が流行しているが、その背景には、SEやプログラマーの数は増えるが指導者が少ないという現状がある。実際に、大規模システムの大半は失敗しているという調査報告もある。その原因の本質は、仕様書や設計書を書く前に、本来の課題が見えてこないということ。著者の豊富な経験を元に、そういった問題や解決方法が見えずにシステム開発の現場で悩んでいる中級以上のプログラマーを救う定番の書を目指す。
企画内容:本書のテーマは、ソフトウェアによるシステム開発。ただし先端技術の解説書ではなく、「どのようにソフトウェアを作るか」に「たどり着く前」の段階、つまり「そもそも何を作ればいいのか」「何を作ればいいかをどのように探せばいいのか」といったテーマ(課題・仕様:上流工程)に技術的な観点からアプローチし、設計(下流工程)に結び付ける。書名の「課題・仕様・設計」は、問題解決を行なう際にはっきりさせなければならない3つの視点。この3つの位置付けと内容、それぞれの関係を、主に事務処理システムを例に挙げながら解説していく。
セールス・ポイント/工夫点:問題解決(上流工程)について丁寧に解説した類書はない。悩めるSE、プログラマー必読。すべての設計手法、プログラミングを効率化して、本当に役立つものにするための法則が満載。
読者対象:プログラムはけっこう書いてきたが、壁にぶつかって悩んでいる2、3年目のプログラマーがメインターゲット。さらに、発注者側(プロジェクトリーダーなど)が読んでも「課題の提案が明確になる」のでタメになる。
著者紹介:酒匂 寛(さこう ひろし)1958年生まれ。東京大学農学部獣医学科卒。同大学院修士課程中退。大手SIベンダーにて、開発支援ツールの開発、事務アプリケーション開発、ワークステーションのシステムプログラミングなどを行ない、オブジェクト指向言語ならびに開発方法論に出会う。1996年に独立し、以来コンサルタントとして、リアルタイムシステム、大規模分散オブジェクト指向システム、クライアントサーバーシステムの改善、要求定義、分析、設計、開発、管理、環境構築等に携わる。最近のテーマは形式手法を取り込んだ高信頼性・高生産性開発手法の研究。現在、有限会社デザイナーズ・デン代表取締役。sakoh@d2.to
内容説明
本書が想定する第一の読者はプログラミングには慣れてきて、いよいよこれから設計や、より上位の分析に取り組もうとしている技術者や開発側の管理者です。問題解決者と一緒にシステム開発という作業を行っていくうえで、自分たちがいま取り組んでいるものが、「課題」「仕様」「設計」のいずれの視点に属するものなのかを、問題解決者をも巻き込みながら常に振り返るようにしていくことができれば、よりよいシステム、役に立つシステムの構築の役に立つことでしょう。
目次
1部 導入(この本の構成;この本が目指すもの;ありがちな開発風景―A君の失敗;課題・仕様・設計)
2部 課題(例題:病院予約会計システム;課題探求(Problem Exploration)
例題:課題探究
ありがちな開発風景―A君の課題)
3部 仕様(システム仕様(System Specification)
例題:システム仕様
ありがちな開発風景―A君の仕様)
4部 設計(設計実装;ありがちな開発風景―A君の再起)
著者等紹介
酒匂寛[サコウヒロシ]
1958年生まれ。東京大学農学部獣医学科卒。同大学院修士課程中退。大手SIベンダーにて、開発支援ツールの開発、事務アプリケーションの開発、ワークステーションのシステムプログラミングなどを行い、オブジェクト指向言語ならびに開発方法論に出会う。1996年に独立し、以来コンサルタントとして、リアルタイムシステム、大規模分散オブジェクト指向システム、クライアントサーバーシステムの改善、要求定義、分析、設計、開発、管理、環境構築などに携わる。最近のテーマは形式手法を取り込んだ高信頼性・高生産性開発手法の研究。現在、有限会社デザイナーズ・デン代表取締役
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