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電撃文庫
君のための物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 313p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784840241663
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

華やかさとも成功とも無縁で、幸福や繁栄は手に入らない対岸のもののように感じられる、そんなひとりぼっちの冬の寒い夜。ひょんなことから死にそうな目に遭った私を救ったのは、奇妙で不思議で美しい「彼」…レーイだった。出会いと喪失をいちどきに運んだ不思議な力、老婦人の昔日の想いが込められた手鏡と櫛、天使をも魅了する声を持つ女帝とも称された歌姫、そして「彼」を追う魔術師―私は彼にまつわる不思議な事件に巻き込まれ、そして―?第14回電撃小説大賞“金賞”受賞。「彼」と「私」をめぐる数奇な運命を綴った物語。

著者等紹介

水鏡希人[ミカガミマレヒト]
愛知県生まれ。『君のための物語』で、第14回電撃小説大賞“金賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つみき

15
タイトルの『君』を、勘違いしていた……あぁそうか、こっちか!とようやく気付いた終盤でした。いいなぁ、好きですこういうお話。大切な存在を作るのはきっと怖いだろうに、それでも友人だと言い切られて嬉しかったんだろうなぁ。最初の呼びかけも、インパクトがあっただろうし(笑)2011/10/27

chisa

14
再読。第14回電撃大賞金賞作。冒頭の署名から始まり、各章の話が繋がり、終章の結末とすべて読んで初めて「ああこういう事か」と思える素敵なお話でした。謎の人物“レーイ”と主人公の掛け合いが好き。すれ違いつつも友情を深めていく様が微笑ましかったです。あと、毎回主人公が間抜けな叫びを上げさせられてるのが面白かった。面白いし好きだけど、綺麗に完結したと思うので続きは出なくていいかな…。2010/05/16

ao

12
題名を見て想像してたお話と全く違いました。もちろん、良い意味で。静かな静かなお話。その静けさがとても居心地が良かったし、心にも沁みてきた。2011/12/15

おりすと

11
挿し絵をぱらぱらと捲った時は全く別の話を予想していたのですが、なるほど巧いこと騙されましたね。一度は夢を諦めかけた小説家が“彼”と出逢う一章はなるほど綺麗で、この雰囲気が終章までの空気をほぼ全て形作っています。近世の欧州を彷彿とさせる日常風景に、一点存在する“彼”というファンタジーな要素がなんともミステリアスで、主人公同様、読者である自分も“彼”に引き込まれて行く展開は実に巧いなぁと。本編も面白かったですが、作中作であるセリュサの話も読んでみたいですね。2013/07/17

岩月クロ

11
[再読]絵と文章の透明感が好き。「彼」は、「私」が書いたこの本を読んだ時、どういう表情をするだろう。いつも涼しげに読書を嗜んでいた顔が、いろいろな感情で変わる様は、想像するだけでおかしい。そんなことを考えて、読了後に前書きをもう一度見てニヤリ。2011/10/22

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