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内容説明
この世には、うんざりすることが多すぎる。たとえば、八月なのにやたらに涼しいとか。呼んだ覚えのない者たちが突然部屋にやってきたりとか。その連中が何を言っても出て行こうとしないこととか。あるいは、幼い頃から知っている馴染みの少女が連続殺人犯だったりとか。―そんなわけで、「杵築」が送る異常で不条理な七日間の物語が始まる…。鬼才が贈る実験作、解禁。
著者等紹介
谷川流[タニガワナガル]
1970年生まれ。兵庫県在住。『涼宮ハルヒの憂鬱』で第8回角川スニーカー大賞“大賞”を受賞。受賞作と『学校を出よう!』シリーズ第一作とこの二冊同時刊行デビューを飾る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miroku
16
さすが谷川流というべきか・・・。なんとも救いのない話だ。しかもエロ会話の凄さはラノベの限界を超えているような気がする。よくこれを出版したなぁ・・・。2015/01/05
tokkun1002
11
初、谷川流さん。天使、悪魔、死神、幽霊、烏衣巳輪、烏衣カミナ姉妹。杵築、建御。絶望系とあり、章は1日目から7日目で終わる。少しミステリでショッキングなサスペンス。そしてサイコなライトノベル。中1はどうか…2013/09/02
サイバーパンツ
11
エンタメ的に読んで楽しいものではないし、キャラや会話を無理にラノベっぽくしようとしているせいで、若干上滑りしている。それに脈絡がなく、支離滅裂で読みにくい。そんな変な話ではあるが、後半から怒涛の勢いで繰り広げられる中二的・思弁的な論争はメフィストっぽくて結構面白かった。ただ、これ系のやつが好きな人以外には、あまりおすすめはしない。2017/02/28
ファーラス
9
電波文に見せかけた、渾身のライトノベル業界批判。なるほど、電撃から谷川先生の棚が無くなってしまったわけだ。狂人は作家、天使と悪魔(らしき人達)は担当編集、死神は版権ビジネス関係、幽霊は作品・作中のキャラクターの比喩である。絶望系・綴じられた世界とはライトノベル業界・市場そのもの。悪魔・天使が二人同時でないと召喚されないのは、作者が一社の受賞で角川・電撃の二社同時デビューを果たしたパロディだ。随所に挟まれる創作メタ発言は、本旨へのヒント。以下コメント5つに続く。2012/05/05
きたさん
7
セカイ系鬱エログロ?とでも言えばいいのか。やりたいことはわかるのだけれど、同系統でもっと良質な作品が溢れている昨今では、なかなか評価し難い。ただ世に出た年代を考えれば、それ系のパイオニアとしての価値はあるのだと思う。もう少しミステリ要素が入っているのかと思っていたのだけれど、そういうのじゃなかった。2017/11/23