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出版社内容情報
「電撃hp」で好評連載中の「ビートのディシプリン」文庫化第2弾。
統和機構最強の殺し屋“リセット”の追撃から辛くも逃れたピート・ビート。
だがその傷を癒す間もなく、強敵バーゲン・ワーゲンがビートを襲う。
激しい戦いの中、彼の脳裏に蘇る過去の断片。
その朧気な記憶の中に、“口笛を吹く死神”がいた――
過去と現在、ふたつの事象が交錯する過酷な試練の第2章は、霧の中に血の匂いが幽かに漂い、消えゆく追憶と爆炎の死闘がすれ違う――
内容説明
あなたは“とりかえしのつかないこと”というのがどういうものだか知っているかしら。私はザ・ミンサー。私と、懐かしい友だちのピート・ビートは“それ”と出逢ってしまった。その絶体絶命の危機に、ビートは、そして私はどんな選択をすれば良かったのかしら―天涯孤独になり、統和機構からも狙われる身となった合成人間ビートは強敵バーゲン・ワーゲンとの激闘の中、過去の断片を思い出す。かつて彼が経験した別離、そしてそこで彼が出逢った黒帽子が見せたものは、はたして―現在と過去、ふたつの事象が交錯する過酷な試練の第二章は、霧の中に血の匂いが幽かに漂い、消えゆく追憶と爆炎の死闘がすれ違う―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
31
再読。2巻は朝子と別れたビートの逃避行と彼の初任務が交互に描かれる。良い巻だ。現在はダイヤモンズから来たジィド(パールへの片思いに苦笑い)と共闘し、危機を掻い潜っていく様が熱い。そして過去。師匠モ・マーダーとミンサーとの擬似家族の時間はビートにとってかけがえの無い瞬間だった。常に冷静さを失わない事がビートの能力にとっては必須なのに、ミンサーの為にブギーポップに挑むビートの悲壮。シリーズには珍しい家族の物語だった。2018/12/13
神太郎
14
上遠野作品の今と過去を上手につなげているなと思える。特に統和機構絡みを上手に繋げているのは素晴らしい。ダイヤモンズという反統和機構勢力との邂逅、そして過去の思い出。死神から「世界の敵にはなれない」と言われた合成人間ビート。死神に見逃してもらえたからこそ今がある。彼の厳しい試練はまだまだ続くのである。2013/05/13
新島
9
人生というのは過去と未来をつないでいく作業。しかし、人生をあらかじめ決められて生まれる合成人間たちには過去がない。統和機構に造られた現在があるだけで、だから未来もない。過去、現在、未来の三つの要素の中にある対をなす一つの概念-カーメン。虚無がその先に待つとしても、少年は過酷な試練を乗り越えていくーー何を代償にすれば夢に辿り着けるのか、何を犠牲にしなければ幸福を失わずにすむのか。「“とりかえしのつかないこと”と出会ってしまった絶対絶命の危機に、私たちはどんな選択をすれば良かったのかしら」2016/05/11
ソラ
5
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) あなたは“とりかえしのつかないこと”というのがどういうものだか知っているかしら。私はザ・ミンサー。私と、懐かしい友だちのピート・ビートは“それ”と出逢ってしまった。その絶体絶命の危機に、ビートは、そして私はどんな選択をすれば良かったのかしら―天涯孤独になり、統和機構からも狙われる身となった合成人間ビートは強敵バーゲン・ワーゲンとの激闘の中、過去の断片を思い出す。かつて彼が経験した別離、そしてそこで彼が出逢った黒帽子が見せたものは、はたして―2007/11/25
ハイちん
4
過去編と現在編が交互に展開される構成。伏線を張る回だったのかも。2015/04/29