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犯行現場の作り方

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  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784840117579
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

人気ミステリーに登場する不思議な建物を一級建築士が建築図面に落とし込む。

目次

第1章 正十角形の危険な館:高さ6m。支柱のない屋根に、巨大なガラス製の出窓―『十角館の殺人』綾辻行人
第2章 日当たりの悪い「8」の字の家:お風呂が12個ある大豪邸は、中庭からの採光が頼り―『8の殺人』我孫子武丸
第3章 51mの廊下があるロッジ:窓のない狭くて暗い廊下に、客室15室が一直線!―『長い家の殺人』歌野晶午
第4章 明治の建物を改修したホテル:居留地建築の様式にインド風装飾を施した擬洋風建築?―『玄い女神』篠田真由美
第5章 建物も廊下も十字の屋敷:火事が起きても逃げやすい!?バリアフリーな3階建て―『十字屋敷のピエロ』東野圭吾
第6章 元・天文台の大豪邸:オリオン座を表現。中と外を逆転させた天才的建築家の趣向―『笑わない数学者』森博嗣:第7章 教団の中庭に立つ82mの塔:教祖のみがエレベーターで上がれる、頭頂部の〈祈りの間〉―『誰彼』法月綸太郎
第8章 本陣の格式を伝える離れ家:枝折り戸には閂。手水鉢から欄間をのぞき、こざるを外す―『本陣殺人事件』横溝正史
第9章 正方形を2等分した三角屋敷:実は台形!仲たがいで真っぷたつにした奇妙な洋館―『三角館の恐怖』江戸川乱歩
第10章 斜めに5度傾けられた館:極寒の宗谷岬に立つ、傾いた屋敷とピサの斜塔を模した塔―『斜め屋敷の犯罪』島田荘司

著者等紹介

安井俊夫[ヤスイトシオ]
一級建築士。1960年、香川県生まれ。13年間の事務所勤めで大小さまざまな設計に携わるが思うところあり、1993年神奈川県小田原市に“空間デザイン室”天工舎(一級建築事務所)を設立。独立後は住宅を中心とした設計活動に奔走する。“住宅を愛する設計者が想いを語る”“推理小説に登場する奇妙な家の真実を探る”“街で見かけた不思議な光景などを紹介する”ホームページ「建築探偵舎」を運営中。NHK‐BS『熱中時間』ほか、メディアにも登場多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪紫

43
再読。ネタバレを華麗に回避しながらもやはり違法建築扱いに吹く(迷路館ってそういう意味では違法建築回避してたんだな)。ミステリには異様な館が増えてるので他にもこういう本が増えて欲しいところ。本編では立体だった恒河館と流氷館の平面図とか、尊い・・・。2021/01/14

へくとぱすかる

35
この本をきっかけに、2年後の有栖川有栖氏との対談『密室入門!』につながっていったのだな、と納得。ミステリに登場する奇妙な館が、予想通りの違法建築だったりするが、意外に法に触れる部分が少ないとも思った。乱歩の「三角館」がとても大きいとは意外。どの「豪邸」も住みにくそうで、巨費を投じて建築する意味があるのか、と思うのは現実に密着しすぎたおもしろくない見方かもしれないが、トンデモない金額を考えれば、やはり紙の上の遊びとしておくしかない。自分個人としては部屋の壁が平行でないだけで、まず住めそうにないと思うし。2015/06/06

流言

30
推理小説にでてくる建造物を実際に作ってみたらどうなるか、という着眼点が既に面白い。当然ながら、そうした建物は住むのではなく殺すために作られているので酷く特異ではあるものの、建築基準法違反は採光程度であり、それに違反ではないが水回りの不備が見られるくらいで思っていたよりも現実的なラインというのが読んでみての感想である。『斜め屋敷の犯罪』では床を斜めにすることが法で想定されていない、というのが面白かった。ネタバレを防ぐために館の最大の特徴に触れていない部分があったのは残念だがそのあたりのバランスはやむなしか。2017/04/15

coco夏ko10角

29
【再読】『長い家の殺人』を読んだらこの本を思い出し書庫から。前よりも既読本が増えててまた楽しめた。何億円もしたり建築基準法に違反していたり、そんな建物が可能なのが小説の面白いところのひとつだ。冒頭には『十角館の殺人』の十角館模型の写真も、ジュンク堂でのイベント期間中に実物を見に行った思い出。ミステリ小説って変わった建物たくさんあるし、第2弾出たら嬉しいなぁ。2016/07/07

那由多

20
有名ミステリの記述から建物の建築図面を引き、場所の特定・建物の規模・構造と工法、建築費用・建築基準法を検証。間取り図大好きな私が待ち望んでいた一冊がここにあった。どの建物も建築総費用(土地代やライフラインの確保を含めて)が高額。十角館よりも暗黒館の検証をしてほしかった。2022/07/28

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