内容説明
Web2.0として喧伝された現象が社会に劇的な変化をもたらしたのは、情報のリンク(つながり)が連鎖的に生成されたことにこそ本質的な要因がある。アマゾンやグーグル、ユーチューブなどはリンクを連鎖的に生み出す巨大な舞台であり、ブログやSNSはリンクを可視化する装置であるといえる。多様なリンクを形成できた者は多様な情報が得られるがゆえに、人との交流、ビジネスチャンスといった面で多くの利点を享受でき、逆に、リンクの連鎖に取り残された者は、偏った情報に翻弄されたり、孤立を余儀なくされたりするという、新たな「格差」が生まれつつある。本書ではリンクの連鎖という視点から、激動の時代に勝ち残るための新戦略を提示する。
目次
第1章 リンクの視点
第2章 ネットワークのダイナミズム
第3章 ネットワークのメカニズム
第4章 混迷するリンク、錯綜するネットワーク
第5章 ネットワークの一つの現実
第6章 リンク格差とリンク戦略
著者等紹介
江下雅之[エシタマサユキ]
目白大学社会学部教授。1959年横浜生まれ。東京大学理学部卒業後、株式会社三菱総合研究所に入社。1992年に渡仏しコミュニケーション論を研究、1999年に帰国後ICT関係の調査、サブカルチャー関係の執筆活動を経て、2001年に目白大学人文学部助教授に着任、2007年より現職。2001年に『ネットワーク社会の深層構造』(中公新書)で第16回電気通信普及財団賞(テレコム社会科学賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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