若かった日々

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  • サイズ B6判/ページ数 201p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784838714667
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

子供のころの水の記憶、同性の先輩への憧憬、母の死、父との葛藤…。かつて経験した強烈な瞬間を、烈しい幻視力によって生き直したレベッカ・ブラウンの自伝的作品集。

著者等紹介

ブラウン,レベッカ[ブラウン,レベッカ][Brown,Rebecca]
1956年米国生まれ。作家。『体の贈り物』でラムダ文学賞、ボストン書評家賞、太平洋岸北西地区書店連合賞受賞。シアトル在住

柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年東京生まれ。東京大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

41
筆者が同性愛であることをカミングアウトしているのは周知。この作品は彼女を形作る氏、育ち、しかも少女の頃から両親に距離をもって対峙していた時間と情景を見せつける・・子供大人っぽいというか。柴田訳は平易かつ流れるような文体。が、内容は鋭く チクチク読み手心情に突き刺さる。アメリカの文化・土壌・その他種々の異なりを今更に感じ、日本人作家のエッセーを読むつもりでは読めない。特に私自身、喫煙を忌むこともあり煙草の章は多いに違和感あり。それにしても細部まで脳裏に刻まれているかのような筆者の記憶力・・逆に畏怖を覚えた。2017/11/30

扉のこちら側

32
初読。タイトル通り、若かった日々を思い返す物語。両親との関係を見つめ直す物語とも言えるかもしれない。異性からの注目をいかに集めるかといったアメリカ的な青春とは違う、レズビアンとしての仄かな初恋をした頃。煙草の煙とともに両親と過ごした頃。母親を観とること、父親を突然喪ったこと。空気感が美しい。2013/03/31

ほほほ

27
1956年アメリカ生まれのレベッカ・ブラウンの自伝的短編集。生まれ育ちや、自分を形成したさまざまな出来事、家族との関係、両親の死、今の自分、など。著者とは全然違う人生を歩んできたのに、知ってる気持ちばかり。大好きなのにどうしても素直になれない家族のそばからは離れて、一人きりで読みたくなる本です。なんといっても、アメリカ的な家族の光景や70年代の雰囲気をしっかり感じれるところが好き。発売当初、若い自分が読むにはなんとなく不吉で読めなかった話を改めて読んだけど、やっぱりまだ自分は年をとることが怖いと思った。2015/05/05

Ecriture

12
両親が共に暮らす天国がありそうもないがゆえに複数の天国を想像する「天国」、父の死後に個人の領分を考慮して父を赦す「自分の領分」、『家庭の医学』に引き続いて母の病と死、空軍に身を捧げて家庭で居場所を失った父の思い出、若き日の同性愛への目覚めなどを描いている。2014/04/24

テツ

10
とても良い小説家だと思うのだけれどいまいちメジャーじゃないよなあレベッカブラウン。現在の自分を形成するものとはいったい何かということが、タイトルにもなっている若かった日々のエピソードからおぼろげに浮かんでくる。この人の書いた物は全て読んでみようという気持ちにさせてくれる作家。「ナンシー・ブース、あなたがどこにいるにせよ」は心に刺さる。2015/02/07

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