感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
❁かな❁
157
思春期時代の憧れ、嫉妬、苦悩、不安など少女から大人になる一歩手前の危うく儚ない雰囲気がとてもリアル。切なくてもどかしく苦しい気持ちになる。魚喃キリコさんの作品を読むのは2作目。女子校ならではの空気感、仲良しのお友達を取られて嫉妬してしまう気持ち、恋する気持ちなど高校三年生の少女たちの日常が瑞々しく痛々しく淡々と描かれる。絵、台詞も描き過ぎず、構図、構成が素晴らしく、行間、空白からいろんな想いが溢れて伝わってくる。「傷つけた後悔でそのあこがれが痛いくらいの愛しさにかわっていく」懐かしいあの頃の空を思い出す。2017/10/31
るう
8
苦しくって、せつなくて。透明感のあるどろっとした気持ち。登場人物たちと同年代だった頃に読んだ本。やるせない気持ちでいっぱいになった。2013/04/03
かおるん
7
ずっと気になっててようやく手に取れました。絵が淡泊で好きな感じだったし、女子高のあの、感じ。桐谷の気持ちがとてもよくわかる。遠藤に惹かれるのも、その嫉妬や恋情も。せつない、けれど、どこかあたたかい、うん、不思議な読後感でした。2011/02/04
Wisteria
5
思春期にしかない恋みたいな友情。友情みたいな恋。共学だった私には少し解らない気持ちでもあるけれど、同性の友達に憧れる気持ちは皆経験あると思う。ヒリヒリするお話。
sunasand
5
これまで呼んだ魚喃キリコの作品で一番好き。望月花梨ともニオイが似ている気がする。2009/10/11